信長を裏切った荒木村重と囚われの黒田官兵衛。二人の推理が歴史を動かす。
本能寺の変より四年前、天正六年の冬。織田信長に叛旗を翻して有岡城に立て籠った荒木村重は、城内で起きる難事件に翻弄される。動揺する人心を落ち着かせるため、村重は、土牢の囚人にして織田方の軍師・黒田官兵衛に謎を解くよう求めた。事件の裏には何が潜むのか。戦と推理の果てに村重は、官兵衛は何を企む。デビュー20周年の到達点。『満願』『王とサーカス』の著者が挑む戦国×ミステリの新王道。
読むのを楽しみにしていました。舞台は戦国時代。信長を裏切った荒木村重が立てこもる有岡城で起こる事件の数々。その事件を解き明かすのは黒田官兵衛！なんですかそれは！ワクワクするしかないですよね！
米澤さんのミステリ部分が凄いということはわかっていますけど、戦国の武将が主人公…？って驚きましたよね。時代考証を緻密に調べて作られたんだろうなということが伝わってきます。正直家臣の名前は誰も分からなかったのですが＾＾；いろいろな思惑を抱えた家臣たちがいたんだろうなとは思います。時間が経つにつれ、殿にこのままついて従っていいのだろうかと不安がよぎる気持ちも後半は伝わってきました。
それにしても戦国時代が舞台で安楽椅子探偵という言葉が登場する物語に出会えるとは思いませんでしたよ。安楽じゃないですけどね…
一つ一つの事件も面白かったし、まさかその一つ一つが繋がっていたとは…！と最後まで驚きです。まさにエンターテインメントでした。
官兵衛の行く末については史実を知っているので心配していなかったんですけど＾ｍ＾
捉えられている間もしかしたら村重と2人こんな会話が繰り広げられていたのかもしれないなぁと思ったりもしました。面白かったです。
大河ドラマ「軍師官兵衛」を見た人は特に読んでほしいです。
＜角川書店 ２０２１．６＞２０２１．７．１読了
読みました。面白かったですね。
そしてとにかくこの設定には意表を突かれました。
こんなのもありなのかと 笑
この手法、ぜひ他の戦国武将でも、または違う時代でも、
例えば幕末ものとか、期待してしまいます！！！