時田数が従兄(いとこ)で店主の時田流と切り盛りする、とある街のとある喫茶店「フニクリフニクラ」。そこには、不思議な都市伝説があった。
それは店内の【ある席】に座ると、望んだとおりの時間に戻ることができるというもの。
ただし、そこにはめんどくさい……非常に面倒くさいいくつかのルールがあった。
1過去に戻って、どんな事をしても、現実は変わらない。
2過去に戻っても、喫茶店を出る事はできない。
3過去に戻れるのは、コーヒーをカップに注いでから、そのコーヒーが冷めてしまうまでの間だけ。
コーヒーが冷めないうちに飲み干さなければならない。
4過去に戻れる席には先客がいる。席に座れるのは、その先客が席を立った時だけ。
5過去に戻っても、この喫茶店を訪れた事のない人には会う事ができない。
「ここに来れば過去に戻れるってほんとうですか?」
今日も不思議な噂を聞いた客がこの喫茶店に訪れる。
アメリカに行ってしまった幼馴染の賀田多五郎とケンカ別れをしてしまった三十路直前の独身キャリアウーマン清川二美子。
若年性アルツハイマーに侵された妻・高竹佳代と、そんな高竹を優しく見守る夫・房木康徳。
故郷の妹を裏切って、一人スナックを営む喫茶店の常連客・平井八絵子。
数に次第に惹かれていく常連客の大学生・新谷亮介。
過去に戻れるという【ある席】にいつも座っている謎の女……。
どんなことをしても現実は決して変わらない。
それでも過去に戻り、会いたかった人との再会を望む客たち。
そこで彼らを待っていたものとは?
そして、主人公・時田数に隠された真実とは?

ずっとHDDに入りっぱなしだったこの作品^^;ごめんなさい。ようやく見ました。
原作は読んでいたのですが、内容はほとんど忘れてしまっていてほぼ初見でした。
エピソードとして好きだったのはやっぱり夫婦の回かな。1番初めは旦那さんが編集者か何かかと思ってみて、2度目はヘルパーさんだと思って見てました(鈍すぎ)
夫婦の深い愛情が過去に行ったことで強く伝わってきて、涙が出ました。
患者と看護師としてじゃなく、夫婦として過ごしたい。素敵な言葉です。
姉妹の話も良かった。お姉ちゃんは意地を張らないでせめて手紙を読んであげたらよかったのに。失ってからじゃ遅いのに。でも、旅館の女将さんの格好はやっぱり決まっていたなー。かっこよかった。
数も何かを背負っているような感じはずっと伝わってきていたけど、途中からの展開にびっくりでした。そうか、なんて残酷な…。
新谷君の機転のおかげで20年間ずっと気になっていたことが解消されて良かった。未来に女性の姿はなかったけど、どうなったのかな…。
マスターの流もいい味出してましたねー。最初いとこ同士だって知らずに見ていたんですけど、2人の息の合っている感じが好きだったし、包容力がありそうな感じも好きでした。
エンドロールで子供の成長が見られるの良かったなー。大事な任務の過程も見れて良かったです。
阿部ちゃんも好きだって言っていた映画(いつの話だ)俳優さんもみんな素晴らしくて、感動して泣いたりもしたんだけど…若干の雑念が頭をよぎってしまい最後まで感動できなかったのが残念…。さっさと見てしまえばよかったなぁ…。