朝は三女・朝日の喫茶店、昼は次女・まひるの讃岐うどん屋、夜は長女・夜月のスナック――志野原家の美人三姉妹が営む「三人屋」は、朝日の就職を機に、朝の店を終了、業態を転換することになった。
朝日が出勤前に焼いたパンを使い、まひるが朝からランチ時まで売る自家製の玉子サンドイッチが、見映えも良くおいしいと大評判に。
かたや長女のスナックは、ラプンツェル商店街で働き、暮らす人々のサロンとしてにぎわっている。
ゲイの青年、売れない作家、女泣かせのスーパー店長など、ワケあり常連客たちが夜ごと来店、三姉妹の色恋沙汰を肴に、互いの悩みを打ち明けあったり、くだを巻いたり…
悲喜こもごも、味わい深い人間模様を描く大ヒット小説『三人屋』待望の続編! 心も体もくたくたな日は「三人屋」の新名物「玉子サンド」を召し上がれ!
「三人屋」の続編です。
私はこちらの新刊情報を先に拝見したので「三人屋」を読んでから今回読みました。実際この2冊は5年ちょっと開いてるんですよね。時系列的には前作から3年後くらいなのかな。
朝日は学生から社会人に、まひるは離婚してシングルマザーに、夜月は「三人屋」に戻って以前と変わらずスナックを続けている。
前回登場した人も今回初めて出てきた人も、それぞれワケありで、その中で仲が良くなったりして人間関係が面白かったです。
理人が良かったかなー。最初は完全に居候のようなヒモのような感じだったけど、スナックで働くようになって素が出てきて魅力的になったと思いました。素直で良い子だったんですね^^
今回は三姉妹の恋模様も描かれていました。夜月は書かない小説家と、まひるは携帯ショップの店員と、朝日は職場の同僚と。これもまたそれぞれクセがありましたねー。
まひるの恋人の望月はホントがっかりですよ。まひるが気を遣っていたところをそのまんま受け入れて何にも考えていなかった。立ち去り方も最低でしたねー。こういう男大っ嫌い(ひどい)でもその分最後にニヤニヤする展開が待っていて嬉しかったです^^まひるが1番貧乏くじを引いているような気がしたから、幸せになってほしいな。環境が変わっていってしまったから、続編はなさそうですけど、どこかで大輔と理人と森野がぐだぐだ言いながら飲んでいたらいいなーと思います。
<実業之日本社 2021.2>2021.4.30読了