本を読めなくなった人のための読書論
若松 英輔
亜紀書房
2019-09-20


本が読めなくなったのは、内なる自分からのサイン。だから、読めないときは、無理をして読まなくていい。読めない本にも意味があるから、積読でもいい。知識を増やすためではなく、人生を深いところで導き、励ます言葉と出会うためにする読書。その方法を、あなたと一緒に考える。

先月の「100分de名著」の指南役は若松先生でした。どの週の解説もとても分かりやすく、特に最終週で先生が涙をこらえながら熱く語られている姿を見てこちらももらい泣きしました。
一気に若松先生のファンになり、著作を読んでみたいと思い手に取りました。
文章がとても優しかったです。私は今は本を読めない状態ではないけど、本を読みたくても読めない状態にある人にとても優しい。性格的に落ち込むことが多い私は、つらいと思ったときは若松先生の本を読もうと思いました。
無理に流行りに乗らなくていい。本を全て読み切らなくてもいい。たくさんの本を読まなくてもいい。「言葉は、多く読むことよりも、深く感じることの方に圧倒的な意味がある」
一つ一つの優しい言葉に、心が癒されていきました。

<亜紀書房 2019.9>2021.4.16読了