戦国の世に、花をもって平和への戦いに挑んだけったいな男がいた! その名は池坊専好。
京都・頂法寺六角堂の花僧で立花の名手、専好は、天下統一を目指す織田信長の前で花をいけ、居合わせた千利休らの心をつかむが、思わぬ失態が信長の怒りを買い、あわや打ち首に・・・・・・。そのとき、軽妙な機転で彼を救ったのは、秀吉だった。
そんな出会いから十数年。秀吉の治世のもと戦乱は治まり、専好と利休は無二の友として互いの道を高め合った。だが天下人となった秀吉のおごりは嵩じ、利休を自害に追い込み、専好を慕う町衆の命までもが次々と奪われていく。
ついに専好は立ち上がった。手にしたのは「刃」ではなく「花」。
前田利家邸を舞台に、池坊専好が太閤秀吉に仕掛けた一世一代の「戦さ」とは――。
野村萬斎さん主演の映画、ずっと気になっていました。
更に脚本は「ごちそうさん」や「おんな城主直虎」を書かれた森下佳子さん!!
面白くないわけがないですよね!
戦国時代の物語ですが大きな戦はないのでそれを期待していると物足りなさを感じるかもしれませんが、観終った後に余韻に浸れる心に染み入る作品でした。
お花が生け花としてもそれ以外でもたくさん登場しますがそれが本当に美しくて。
飾られた生け花も、木に飾られたお花たちも、一輪のお花もどれも綺麗でした。
主人公の専好が本当に素直で真っすぐで脆くて。危なっかしいのですが周りのサポートも素晴らしくて^m^その真っ直ぐな人柄に、みんな惹かれていたのでしょうね。
特に利休との関わりが良かったです。子どもみたいに泣きじゃくる専好を戸惑いながらも見守り茶をたてる利休。2人の関係が本当に素敵でした。それでも不穏な雰囲気が立ち込めてきて…。利休が打ち首になって以降、怒涛の展開が待ち受けていました。もういきなり過ぎて呆然・・・え?どういうこと?突然すぎませんか?突然すぎて悲しむ余裕すらなかったですよ。そうだ、そうだった。森下さんが脚本だった←
そのような状況下にあっても専好は怒りや憎しみに身を任せることなく、花で戦に挑むと立ち上がります。
専好の戦い方は見事でした。秀吉の心にちゃんと突き刺さりましたね。でも何となくオチは予想がついてしまいましたけど^m^
れんは原作にはないオリジナルの人物なんですね。いい味出してました。絵が凄いな…と思ったら絵を書かれていたのは小松美羽さんだそうで。納得。題字は金澤さんだそうで、そちらも納得。
そして出てくる俳優さんが豪華でしたね…
公開された時は狂言師と歌舞伎役者の競演みたいな感じで言われていたみたいですね。確かに←
個人的に森下作品に常連の和田君が見れたことも嬉しかったです。坊主頭が素敵でした。また良い役だったなー。
なんとなく、れんだけはもしかしたら…って思っていたんですよね。
次々と人が処刑されていく中、一縷の光となったのではないでしょうか。
最後の専好が命を懸けた作品も本当に素晴らしかったです。