オススメ!
「その旅、ついていっていいですか?」バー『トラベラー』の常連客、歴史学者の梓崎はフットワークが軽い。バーで知り合った様々な客の旅に同行し、そこで起こる不思議な出来事を解決してみせる。厳島の海辺に掘られた穴の正体は?石舞台古墳の密室から少年はどうやって消えたのか?白川郷で発見された怪文書が示す、過去の事件の真相とは?読むと旅に出たくなるトラベルミステリー!

タイトルとあらすじを見て気になって手に取りました。初読み作家さんです。
テーマが旅と謎ですし、向かう先も日本全国いろんなところだったので読んでいて本当に面白かったです。一つ一つの謎も面白かったですし、章の合間に挟まれる「トラベラー」のマスターと奥さんの旅行先の会話も素敵でした。
この本を読み始めた最初にもしかして…と思うところがありました。途中トリックというかカラクリのようなものもあったのですが、最後まで読むと私の予想が当たっていたことが分かって切なくなって。
でも、マスターも梓崎も夏目も信頼関係が出来上がっていて素敵だなぁと思いました。そういう関係があってこそこのバーは生まれたのだと思いました。
この作品を読んでいたら無性に旅に行きたくなりました。
やっぱり旅は良いなぁと思いましたし、行ったことのない場所を旅行で来たような気がして楽しかったです。シリーズ化してほしいです。

<宝島社 2020.9>2020.11.28読了