築七十年の古民家“月光荘”で住みこみの管理人となって数ヶ月。家の声が聞こえる大学院生・遠野守人は、月光荘の声に包まれて、穏やかな日々を過ごしている。知り合いや馴染みの店もでき、川越の町にも慣れてきた。そんなある日、お気に入りの古書店「浮草」の店主が入院中だと知る。バイトの女子大生・安西は店主から、自分が逝ったあともここで働いてほしいと言われているといい…。川越の町で、人と人とが結びついていく。何かと何かが繋がっていく。やさしさと温かさが心に沁みる、シリーズ第二作。
守人は仙人と言われるくらい孤高なイメージを持たれていましたけど、川越に来てからは誰かしら人と関わるようになりましたよね。1作目から登場している人とも引き続き関わっているし、今回も新しく登場した人がたくさんいました。
家の声を聞くことが出来る守人。だからこそ家の想い、人の想いに誰よりも寄り添えるのかなと思いました。
古書店の店主のエッセイをまとめた本は活版印刷で作っていると書かれており、三日月堂と繋がっているのが嬉しかったです。こういうお話あったと思うのだけど覚えていない・・・^^;
親子の複雑な関係もありましたけど、守人が間に入って上手くいきそうで良かった。
3作目も楽しみです。
<角川春樹事務所 2019.6>2020.11.6読了