楽園の烏 (文春e-book)
阿部 智里
文藝春秋
2020-09-03


シリーズ累計150万部突破!
「八咫烏シリーズ」第2部、ついに刊行開始
「この山を売ってはならない理由が分かるまで、売ってはいけない」
資産家である養父の奇妙な遺言とともに、ある「山」の権利を相続した安原はじめ。その途端、彼のもとに「山を売ってほしい」という依頼が次々と舞い込み始める。この山には一体、何が隠されているのか? その答えを知っていると囁く美女に誘われ、山の内部に入ったはじめは、そこで信じられないものを目にする――。

第1部が終了してから3年ぶりの書下ろしだそうです。
第1部から20年後の世界。読んでいて何だかおかしいなーと思ったんですよね。だって烏と猿の戦いって終わったんじゃなかったかなーって。
そうしたら徐々に明らかになる現在の「楽園」の秘密。
20年後の雪哉が登場しましたけど、おいおいマジかよ・・・と途方にくれましたよね^^;
ガッカリではないんですよ。予想はしていたんですけどここまでとは…
前々から冷酷さも持ってましたよ。ただ実力があるだけの男ではなかったですよ。でも、ここまでになっちゃったんだね…
そしてこの物語の主人公であるはじめ。最初はどうしようもないクズだなと思っていたのですが、やはり一筋縄ではいかない人物でしたね。どうして名前が平仮名なんだろうと思いましたがその謎も最後に明らかになります。
でも、まだまだ気になる謎は残っています。「幽霊」は一体何者なのか。そして、若宮と浜木綿はどうしているのか…何となく最後予感がありましたけど…。
そして頼斗ですよねー。いやー正直気持ち悪かったですよ^m^雪哉の崇拝具合が凄くて。
国をまとめるためには聖人君子でいられるわけはないんですよね。
これからどういう展開になっていくのか楽しみです。

<文藝春秋 2020.9>2020.10.8読了