日本の昔話をミステリで読み解き好評を博した『むかしむかしあるところに、死体がありました。』に続き、西洋童話をベースにした連作短編ミステリが誕生しました。今作の主人公は赤ずきん! ――クッキーとワインを持って旅に出た赤ずきんがその途中で事件に遭遇。「シンデレラ」「ヘンゼルとグレーテル」「眠り姫」「マッチ売りの少女」を下敷きに、小道具を使ったトリック満載! こんなミステリがあったのか、と興奮すること間違いなし。全編を通して『大きな謎』も隠されていて、わくわく・ドキドキが止まりません!
本当は前作を読んでからこちらを読みたかったのですが、こちらの方が先に来たので読みました。まあ、繋がっているわけではないんですけどね^^;初読み作家さんです。お名前は存じ上げておりました。
この作品は西洋童話をベースに旅をしている赤ずきんが巻き込まれる事件を次々と解決していくというお話です。そして赤ずきんの旅の目的が最後明らかになります。いやー面白かった!
子どもの頃から読んでいた作品がミステリに変わるなんて!いいですね、こういうの好きです。
元々グリム童話とかアンデルセンとか残虐なものも多いですしね^m^
赤ずきんの目的はおばあさんの家にクッキーとワインを届けることだと思っていたのですが、全然違いました。ちょっと伏線はあったんですよね。「ヘンゼルとグレーテル」でちらっと気になる点があったのですが、まさかそれが最後の物語に通じるとは思いませんでした。
1つ1つの物語の展開も面白くて元々ある物語をよくこんな風に展開できるなーと本当にびっくりでした。面白かったです。著者さんの他の作品も読んでみようと思います。
<双葉社 2020.8>2020.10.7読了