都会の金をあてにしない、自立への途はあるのか?過疎化と少子化はますます進み、地方と都会の格差は埋まらない。歴史的景観と自然を維持し、住民の暮らしを守るために何ができるのか。松山から40キロ、愛媛県内子町の町並み保存運動と日本のまちづくり40年。
昔ながらの街並みを保存している町はたくさんあると思いますが、1970年代から町の保存のために町民と話し合いを重ね、日本各地へ勉強しに行くブンシュクさんの反骨精神は素晴らしいと思いました。
私も公務員ですけど、ここまで今働いている町のために動けるかって言ったら動けないと思います^^;
都会と地方の格差の問題はそれこそ高度経済成長期に浮き彫りとなった問題だと思います。
だからと言って地方が都会の真似をして都会を目指すのは違う気がしますし、どうしたらいいのかと言われると一人の人間が出来ることは限られてくると思います。でも、ブンシュクさんは1人で出来ること以上の事をやり遂げて今に受け継がれているんですよね。
地方には地方の強みがあり、それは補助金などに頼らなくても創り上げていくことは可能であるということを教えてくれました。ただ、並々ならぬ努力が必要であるとも感じました。
<亜紀書房 2014.5>2020.9.19読了