きたきた捕物帖
宮部みゆき
PHP研究所
2020-05-29


下っ端の見習い岡っ引きで文庫売りの北一が相棒・喜多次と出逢い、事件の不思議を解き明かしていくなかで成長する姿を描く連作時代ミステリー。

こちらは新シリーズになるんですね。
きたきたというタイトルの意味が読んでいくうちに分かりました。平仮名なのもなるほどと納得。
冒頭は北一を拾い育ててくれた親方がフグに当たって死ぬという中々な内容から始まります。
そこで、1番弟子だった万作が後を継ぐわけですが、万作はうだつが上がらず妻のおたまの言いなり。
北一は縁を切ってしまった方がいい気がするけど、ただでさえその日暮らしの北一にそこまでの技量はまだない。
岡っ引きでもあった親方は継承しないと言っていたけど、何となく北一が岡っ引きのように事件の謎を解き明かしていきます。
椿山家別邸に住む用人の青海新兵衛や喜多次と知り合い協力していくことで事件は解決に導かれて行きます。
北一は素直で良い子ですね。親方のお陰ですよね。
そしておかみさんの松葉がとてもかっこいいです。素敵すぎます。松葉の裁量によって解決した事件もあります。
これからも二人のきたさんは活躍していくんですかね。楽しみです。
「桜ほうさら」とリンクがあったそうですが、全然覚えていなかった^^;残念。
笙さんって名前が出てきてましたよね。それには気づいたんですけど。

<PHP研究所 2020.5>2020.7.29読了