オススメ!
統理と小学生の百音はふたり暮らしだが、血はつながっていない。朝になると同じマンションに住む路有が遊びにきて、三人でご飯を食べる。その生活を“変わってる”という人もいるけれど、日々楽しく過ごしている。三人が住むマンションの屋上には小さな神社があり、地元の人からは『屋上神社』などと呼ばれている。断ち物の神さまが祀られていて、悪いご縁を断ち切ってくれるといい、“いろんなもの”が心に絡んでしまった人がやってくるが―そこを訪れる“生きづらさ”を抱えた人たちと、「わたし」の物語。
いやー…良かった…。本当に良かったです…。もったいないと思いつつ一気読みでした。止まらなかった。凪良さんの作品は2冊目ですが好き。大好きです。
今回は物語によって主人公が変わる連作短編集です。百音から始まって百音で終わるのが良いな。
同じマンションに住む桃子に路有にかつてこのマンションに住んでいた基。
それぞれが抱える問題を取り上げながら、同じ住民と同じ時を過ごす。
やっぱり桃子の回がグサグサ刺さったかなぁ。刺さるけど読み終えた後には何だか私も背筋をちょっと伸ばして生きられるようなそんな感覚になりました。
39歳の桃子。母と2人暮らしで母は独り身の桃子を心配して勝手に見合い話を決めたりする。職場も若い子が多くてお局扱いされている。
母親の言動はいちいち癪に障りましたね^^;私も同じような年齢だしなぁ…。
私の両親は多分諦めているので何も言いません。弟と妹が結婚して子供がいる(もうすぐ産まれる)のが大きいかもしれない。だから、こんな子がいてもまあいいかと思っているのかもしれないです。
桃子が心の奥底に秘めていた想い。それを引っ張りだしてこれて良かったです。重いって思われたっていいじゃないか。周りがどう思おうと、自分は自分。自分の人生は自分のもの。縁切り神社に書いた「世間体」って凄く良い。私も縁切り神社に行く機会があったら同じことをしてみよう。
私が結婚しないのは出会おうとしてないのもあるけど、男の人が苦手で嫌いだから。パワハラに遭ったことで私は男の人が怖い。父親や弟が怖いと感じる時もあった(一応過去形)
だから、私は2.5次元の男の人の事が大好きなのかもしれません。私を直接傷つけたりしないから。そして私(達)を大事に想ってくれているから。だから惹かれるのかもしれません。
私はずっと、自分が稼いだお金を自分のためだけに時間を使うって決めたんです。
もしかしたらそんな私の想いを取っ払ってくれるような人が今後現れるかもしれないけど、とりあえず今はそう思ってます。
桃子のように近くにこんな素敵な隣人さんがいてくれたらもっといいんだけどな。まあ多くは望みません。
基も何だか危なっかしかったけど、桃子たちに出会えてよかったね…。別にゆっくりでいいよ…。
私も微妙に同じような感じで病院に通ってるけど、焦っても何も良い事ないから。33歳なんて若い若い←これからこれから。
恋愛は人それぞれだし家族の形だって人それぞれ。他人がどう言おうと自分たちの人生は自分のもの。自分の人生をちゃんと生きて、自分をもっと好きになりたいとそう思えた作品でした。読めて良かった。出会えてよかったです。凪良さんの作品を、もっともっと読んでいきたいです。
<ポプラ社 2019.12>2020.5.12読了
皆の関係性がとても素敵でした。こういう仲間がいたら心強いですよね〜
時代とともに価値観も変化してきたとはいえ、やっぱり「世間体」ってまだまだ幅をきかせていますよね・・・
でも、そうですよ、自分の人生は自分のものです!
私に言われても嬉しくもなんともないと思いますが、苗坊さん応援しています!
凪良さん、次の作品はいつ読めるかな?本屋大賞受賞で注目度アップ中ですね〜今後がとても楽しみです。