港町を見下ろす高台にある高級料亭旅館“銀の鰊亭”。一年前の火事で当主とその妻は焼死。二人を助けようと燃え盛る炎の中に飛び込んだ娘の文は怪我を負い、記憶を失った。ところが、その火事の現場には身元不明の焼死体もあった―。あの火事は“事故”なのか“事件”なのか?文の甥・光は刑事の磯貝とその真相を追うことになるのだが…。
内容を知らずに読んだので、こんなにミステリ色が強い作品だとは知りませんでした^^;
もう真相が気になって気になって読む手が止まりませんでした。
光の祖父母と共に見つかった2体の謎の焼死体の正体。文の記憶障害。
店が再開したと同時にやってきた怪しい客たち。
光は本当に聡い子ですね。父親が信頼するのが分かります。
そして文が1番信頼できると勘で悟ったのも分かるかも。
港町を見下ろす高台にある料亭旅館って舞台は小樽をイメージしてるのかな〜なんて勝手に思ったりしました。旧青山別邸とかまさにそんな場所に建ってるし…。
事件?事故?の真相としては結構衝撃。いきなりガツンと来た感じ。
それでもバッドエンドではないのが小路作品の良いところです。面白く読みました。
<光文社 2020.2>2020.5.11読了