活版印刷三日月堂 小さな折り紙 (ポプラ文庫)
さなえ, ほしお
ポプラ社
2020-01-04


小さな活版印刷所「三日月堂」。店主の弓子が活字を拾い刷り上げるのは、誰かの忘れていた記憶や、言えなかった言葉――。
三日月堂が軌道に乗り始めた一方で、金子は愛を育み、柚原は人生に悩み……。そして弓子達のその後とは? 三日月堂の「未来」が描かれる番外編。

過去から未来へ、三日月堂と関わる脇役の人たち目線で自分のこれからを皆が模索しているのが良いなと思いました。三日月堂を通して、みんな前を向いて動き出している。何だか羨ましかったです。
正直この人は誰だっけ?と思う時もありましたが、読んでいくうちに思い出したりして、懐かしさも感じました。
特に好きだったのは弓子の母親とお友だちだった久仁子の娘、楓のお話かなー。弓子や活版印刷と出会ったことで変わっていく姿がキラキラしていました。
そして最後のお話は弓子の話。というか弓子も行っていた保育園の話。いつの間にこんなに年月が…
それでも弓子も周りもみんな幸せそうで素敵です。でも、この終わり方は完全に終わりのような感じがしてちょっと寂しい・・・。たまには逢いたいなぁ。

<ポプラ社 2020.1>2020.3.11読了