カルチャースクールの再建を任された爽香は、トーク番組の司会で人気の高須雄太郎に講師を依頼。このとき爽香はビル清掃係の笠木京子と係りを持つ。彼女の息子、達人が交際相手を殺害。そのとき親子が取った行動とは!?高須、笠木、そして爽香の兄―。問題を抱えたそれぞれの家庭の行く末は…。主人公・杉原爽香が読者とともに年齢を重ねる大人気シリーズ。文庫オリジナル/長編青春ミステリー。

何に突っ込んだらいいんだろうな…^^;今回はツッコミどころが満載でしたねー。
何もかも親まかせの息子が交際相手を殺害し、両親は息子を助けようとする。その助け方がおかしい。助け方を間違えたせいで更に悲劇を生んでしまった。高須雄太郎の息子も親まかせというのは一緒。秘書も仕事はできるのかもしれないけど一方的で爽香を毛嫌いしていて、でも人生の岐路に立たされた時にいきなり爽香に頼るっていうのはあまりにも虫が良すぎませんかね?
そして今回の殺傷事件の数々は愛憎劇ばかり。不倫して子供を身ごもるとか、ちょっと関わっただけで好きになったり子どもが出来たりとか、そういう展開、ちょっと飽きてきました^^;
爽香の兄に関しては自業自得。嫁も自業自得。でも子供に罪はないから3人とも本当に可哀相。だからと言って爽香が全部肩代わりする必要はないですよね。今まで散々ひどい目に遭ったしひどいことを言われたりしたのに。
そして最後。更なる悪夢が爽香を襲ってきそうで、爽香一家だけは平穏で幸せになってほしいと願ってやみません^^;

<光文社 2010.9>2020.2.22読了