「おいしいね」を分け合える そんな人に、出会ってしまった。
恋はもういらないと言うデザイナーの夕香。
夕香の“まかない"が忘れられない営業職の正和。
食事より彼氏より、研究一筋の日々を送る華。
正和は、夕香が暮らす古い京町家でルームシェアをすることになった。理由は“食の趣味"が合うから。
それだけだったのに、恋人の華には言い出せなくて……。
三角関係未満の揺れ動く女、男、女の物語。
夕香と正和と華が順番に語り手となり、物語が進んでいきます。どれも食べ物が出てきてどれも美味しそうです。
いくら食の趣味が合うからって、何もないからって、自分の彼氏が自分の知らない女性と同じ家に住んでいたら嫌だなー。誰でも嫌なんじゃないかな。まあ夕香は正和に彼女がいるとは知らなかったから仕方ないと思うけど。
恋愛に発展するわけでもない。同居人に美味しいものを食べさせる。それだけ。
何も期待していないのに一緒に暮らすなんてこと、出来るのかなぁ。
3人が3人とも気持ちが一方通行で、相手の事を考えているようで考えていないような感じがした。
最後は元に戻ったようなでも少し前向きになったような…男女の関係って難しいですね。
<祥伝社 2019.10>2020.1.15読了