ひとり旅日和
秋川 滝美
KADOKAWA
2019-10-31


人見知りで要領の悪い日和は、仕事場でも怒られてばかり。社長から気晴らしに旅へ出ることを勧められる。最初はひとり旅など無理だと尻込みしていたが、旅好きの同僚に後押しされ、日帰りができる熱海へ。神社を訪れ、出来立ての茹で卵の味に舌鼓を打ち、干物の味に感動!さらにそこには、思わぬ出会いが待っていた。ひとり旅の楽しさに気付いた日和は、佐原、仙台、金沢、福岡と遠くへ足を延ばしていくようになる。少しずつ成長していく日和の姿は、仕事にも影響し始めて、周りの目も少しずつ変わっていく―。

日和は社会人2年目の24歳。私も初めての一人旅は24歳の時でした。場所は岩手。宮沢賢治を巡る旅をしたくて、盛岡、花巻、平泉へ行きました。花巻も面白かったですが、特に印象的だったのが平泉。奥州藤原氏の歴史をちゃんと知ることが出来て興味を持ちました。
だから、日和が旅先で沢山の事を吸収して前向きになっていく気持ちがとてもよく分かりました。もともと潜在能力はあったんですよね。過保護っぽいですし、自分をさらけ出していなかっただけだと思います。
実際に一人旅をして日和はどんどん変わっていきます。旅先での諸々は気持ちが分かるところがたくさんあって楽しく読みました。
私が行ったことがあったのは仙台と福岡。更に仙台は先月行ったばかりでしたし、行った場所も少しかぶっていたのでニヤニヤしながら読んでいました^^
先輩の麗佳さんも素敵な方でしたねー。旅のスペシャリスト。かっこいいです。
日和の一人旅の続編を読んでみたい気もします。恋の行方も気になりますし。
にしても、1年で5か所も旅をするなんてよく行くなぁ…なんて思いましたけど、私も1年に5ヶ所以上行くことざらにありましたわ。あっはっは←
来年もそうなったらいいなぁ。読み心地の良い作品でした。面白かったです。

<KADOKAWA 2019.10>2019.12.25読了