思い出の味を捜し求める迷い人が立ち寄るのは、京都にある看板のない食堂。
板前の父と探偵の娘が、優しさと温かい料理でお迎えします。
第一話 たらこスパゲティ……アイドルのもう一つの顔
第二話 焼きおにぎり…………若き日の過ちと向き合う
第三話 じゃがたま…………別のソースは使わんでええ
第四話 かやくご飯……………おばあちゃんのごほうび
第五話 カツ弁………………………列車の中で流した涙
第六話 お好み焼き……………どうして置いていったの
連続ドラマ化もされた美味しいミステリー最新作第六弾!
鴨川流・こいし親娘が、今日もそっと寄り添います。
亡き妻・掬子に見守られながら、娘のこいしと食堂を営む鴨川流のもとには、多くの迷い人が訪れる。彼らが探しているのは、忘れられない思い出の味。心の奥にしまっていた後悔を、再現された料理とおもてなしで解きほぐします。幼馴染が成人式に作ってくれたたらこスパゲティ、罪の意識と引き離せない焼きおにぎり、亡き妻のじゃがたま、学校で問題を起こす息子が愛する祖母のかやくご飯、列車の中で泣きながら食べたカツ弁、家族を捨てた父が最後に作ったお好み焼き…。看板のない食堂の扉を、そっと開けてみてください。京都発!美味しいミステリー第六弾。
シリーズもう第六弾なんですね。
今回の求める料理たちも、割とよくあるような簡単な料理でした。それでもその料理一つ一つに物語がある。
どのお話も切なかったですね。でも少し温かい。こういう物語が好きです。
こいしのわりかし不躾な言葉遣いが少し苦手なのですが^^;今回は横柄なお客さんはいなかったのでそこまで嫌な気持ちにはなりませんでした。よかった。
今回も流が日本全国へ行って思い出の料理を探してくるのですが、日本全国いろんなところにいろんな風習があるんだなぁと思いました。
黄飯は知りませんでしたねー。理屈が分かればなるほどと思いますが。
私はそこまで過去と向き合ったり訣別するときに食べたいと思う食べ物があるかなーといつも思いますが、思い浮かばないんですよね。それは幸せなことなのか…どうなんだろう。
でも、祖母が作ってくれた思い出の食べ物はいくつも食べたいなぁ・・・と思います。自分で作れば良いんでしょうけど…でもそう言うことでもないんですよね。おばあちゃんが作ったものが食べたいんです。流さん、作ってくれるかなぁ。
<小学館 2019.8>2019.10.26読了