希望の糸
東野 圭吾
講談社
2019-07-05


東野圭吾の最新長編書き下ろしは、「家族」の物語。
「死んだ人のことなんか知らない。あたしは、誰かの代わりに生まれてきたんじゃない」
ある殺人事件で絡み合う、容疑者そして若き刑事の苦悩。どうしたら、本当の家族になれるのだろうか。
閑静な住宅街で小さな喫茶店を営む女性が殺された。捜査線上に浮上した常連客だったひとりの男性。災害で二人の子供を失った彼は、深い悩みを抱えていた。容疑者たちの複雑な運命に、若き刑事が挑む。

最初の方に松宮刑事の名前だけ登場して、この名前どこかで聞いたことがあるな…と思ったら加賀刑事の従兄弟でしたね。今回は松宮刑事が活躍します。
テーマは「家族」内容を知らずに読んだのですが、今回も重たくて辛いものでした。
被害者は本当に可哀相で運が悪かったとしか言いようがないのですが、加害者も悪人ではない。そしてその関係者たちも家族に対して様々な想いを抱えていました。
いろんな偶然が重なって起きた悲しい事件だったのかもしれません。
そして松宮刑事自身の問題も登場。加賀刑事とお父さんの話は何となく覚えていますが松宮刑事の事は全然覚えていませんでした^^;母子家庭でしたっけ?←
色んな形の家族と愛がありました。残された家族たちは希望が見えたと思います。
誰かの代わりに生まれてきたと思っていた少女。凄く辛い境遇だと思うけどそれでも素直に真っ直ぐ育って良い子でした。最後も感動的でした。
名前を言っていないから何を言っているかわかりにくいですが、何かを言うとネタバレになってしまいそうなので書きませんでした^^;

<講談社 2019.7>2019.10.14