図書館帰りにスーパーのお惣菜売り場を覗いたり、コマーシャルで見た新製品調味料をお母さんにリクエストするなど、定年後も食への興味はつきないけれど、回転寿司に行ったあと「若い頃はもっと食べられた」と毎回つぶやくようになってしまった70歳のお父さん。
丸ごとトマトのかぶりつきをお昼ごはんにしてみたり、サヤに3つ入ったそらまめを見て自分たち家族を思い出して絵手紙を綴ったり、お父さんには内緒で友達と高級ランチに行ったりと、社交的で日々の生活を楽しんでいる69歳のお母さん。
会社帰りにばったり会ったお父さんに焼き芋を買ってもらうなど平和な実家ぐらしを送ってはいるけれど、いつのまにか家族の外食を仕切る立場となったことをちょっぴりさみしく思ったりもする、未婚で彼氏なしの40歳ベテランOLのヒトミさん。
そんな平均年令60歳の沢村さん一家を描いた「週刊文春」で連載中の人気ホーム・コミック単行本第四弾。
高齢になった親、長年連れ添った夫婦、40代の娘、それぞれの視線で描かれた日常は、「あるある」と共感し、笑いながら思わずホロリとくるシーンが満載。
描き下ろし6ページ漫画「沢村さん家のスキヤキ」も収録。
こちらの作品はシリーズものなんですね。何冊か沢村さん家のお話が出ていると読んだ後に知りました。家族の年齢も変わっていたりするのかな。
お父さんお母さん娘それぞれの目線で日常や仕事や人間関係や家族の事が綴られていて、ほのぼのしたり、ちょっと切なくなったり。
好きだったのは娘が体調が悪くて会社を早退して、自分が小さかった時の同じような状況の時を思い出して家に帰ってきたら、表に出てお母さんが待っていたシーン。いくつになっても親にとって子どもは子どもで。
こちらが温かい気持ちになりました。
他のシリーズも読んでみたいです。