朝吹真理子、彩瀬まる、いしいしんじ、乾ルカ、オカヤイヅミ、甲斐みのり、鹿子裕文、木皿泉、今日マチ子、小林エリカ、坂木司、桜木紫乃、佐藤ジュンコ、平松洋子、藤野可織、文月悠光の16名が書下ろし!
~16のちいさな贈りものがたり~
お世話になっているあの方を喜ばせたい、だれかの大切な何かを応援したい……。贈りものをするとき、ひとはそこに自分の気持ちをそっとふくませている。だから、贈ったり・贈られたりのやりとりは、時に不器用で、可笑しくて、愛おしい。
思わず笑みがこぼれるような、嬉しくて秘密めいた贈りものもあれば、あの頃は気がつくことができなかったけれど、思わぬかたちで受け取っていた相手の温かな想いもある。もちろん、とびきりのお菓子やごはん、お気に入りの手土産のお話もたっぷりと。
ひとつひとつの“贈りもの"に、贈り主の想いがにじんで、ほんのりと心を灯してくれることがある。そんな、ちょっとだけ奥ゆかしい「贈りものがたり」を一冊に詰めてみました。“ほんのきもち"ですが、ひとり密やかに包みを開ける楽しみを、そっと覗かせてもらうような心地になるはずです。
世界が優しく、柔らかく広がっていく瞬間を大切に思い出すことができる、エッセイ&コミック&ショートストーリー。
ドアに掛けるお福分け……平松洋子
ダンナの祖母がくれたもの……木皿泉
おかき事件……朝吹真理子
いちごという小さな特別……今日マチ子
手土産選び~生まれた町と暮らす街~……甲斐みのり
*贈りものがたり
まんまるい、あらたまり……いしいしんじ
ポエム刺繍入りピローケース……小林エリカ
ほんの一椀……坂木司
きれいな靴下……藤野可織
きらきらゼリー……彩瀬まる
ごはんの友々……オカヤイヅミ
贈りものコンプレックスのあなたへ……文月悠光
とっておきの一冊……鹿子裕文
小歳暮のたのしみ……佐藤ジュンコ
贈り下手・贈られ下手……桜木紫乃
天使の名前の犬のこと……乾ルカ
タイトルが気になっていたのですが、てっきり「本の気持ち」だと思っていたのですが「ほんの気持ち」ってことだったんですね。巨大な勘違い^^;
それでも読んで良かったです。何だか温かい気持ちにさせてくれました。
印象的だったのは坂木さんの「ほんの一椀」こちらで紹介していたお味噌汁、私も少し前に頂いたんです。私が胃腸の調子が悪くて病院に通っても良くならないとつぶやいていたら、心配した友人がお腹に優しいものをと送ってくれたんです。なんだろうと思って開けてみたら可愛い顔がたくさん並んでいて、嬉しさと可愛さとで涙が出そうになったのを覚えています。味ももちろん美味しかったです。
あとは「きらきらゼリー」かな。こちらは小説でしたが、登場したヒロインが主人公に向かって名前を書くのが簡単で許せないと怒るくだりがあるのですが、もうひたすら共感でうんうん頷いてしまいました。私も結構画数が多いので、テストの時の先生の「名前を書いた人から始めて良いよ」っていう言葉が大嫌いだったんです^^;これは画数が多い人じゃないと気持ち分からないですよね〜^m^
最後の「天使の名前の犬のこと」もとても良かったです。ガブリエルちゃん。想像するだけで癒されました。
<扶桑社 2018.8>H30.11.8読了