公園へ行かないか? 火曜日に公園へ行かないか? 火曜日に
著者:柴崎 友香
新潮社(2018-07-31)
販売元:Amazon.co.jp

アメリカにいるから、考えること。そこにいないから、考えられること。2016年11月8日、わたしはアメリカで歴史的瞬間に居合わせた、はずだった――。世界各国から作家や詩人たちが集まる、アイオワ大学のインターナショナル・ライティング・プログラムに参加した著者が、英語で議論をし、街を歩き、大統領選挙を経験した3ヶ月。現地での様々な体験から感じたことを描く11の連作小説集。

世界各国の作家や詩人たちが集まって3か月を過ごす…。
英語が出来ればきっといろんなことが吸収出来て、新たな広い視野が生まれるんだろうなぁ…と思います。こういう研修があるんですね。
柴崎さんは英語がそこまで堪能ではないようでしたが、それでも世界各国の皆さんとコミュニケーションをとって日本では決してないような経験をされていたんだろうなぁと読んでいて感じました。それは、良くも悪くもですが。
読んでいるだけでアメリカに少し滞在しているような気分になりました。特にトランプ大統領誕生の瞬間を目撃したところとか。新大統領誕生の瞬間を見るためにバーにいた柴崎さん。マスコミの煽る感じは世界共通なんだなぁと思ったり^^;
表題作のエッセイは一緒にパークに向かって歩いている気分になり、そして柴崎さんと同様少し怖くなりました。なんだったんだろう…。
アメリカ最後の夜のタクシーの運転手の対応はひどいと思って一緒に暗くなって、でも飛行機で隣になった女性と会話をしたことで少し救われたり、一緒に旅をしているような感じになるのは柴崎さんの文章だからですかね。
面白いとか感情の起伏はありませんでしたが、日常が淡々とつづられている感じがとても良かったです。

<新潮社 2018.7>H30.8.24読了