正しい女たち
著者:千早 茜
文藝春秋(2018-06-11)
販売元:Amazon.co.jp
容姿、セックス、離婚、老い…。みんな本当は興味津々なのに、はっきりとは言葉にしないもの。女性の隠し事の正しい姿を描いた物語。
「温室の友情」「海辺の先生」「偽物のセックス」「幸福な離婚」「桃のプライド」「描かれた若さ」6篇収録の短編集。
それぞれ違う物語ではありますが、少しずつ人物がリンクしています。
「温室の友情」は学生時代からの友人4人が大人になってからの物語。学生時代は仲が良くて何でも話せた4人。でも大人になって少しずつ境遇が変わっていくと、関係性も変わってくる。遼子と恵奈の関係は悪くはない。それでも遼子がした行動は正しかったのかどうか…個人的にはその行動は悪くはなかったと思う。だって恵奈の恋愛は間違っていると思うから。相手も最低だし。それでも正しくはないですよね。包み隠さず何でもはなるというのが良いのかどうか。答えは分かりません。
「海辺の先生」先生は何者だったんでしょうね…。ちゃんと勉強を見てくれるいい人ではあったけど、良い人過ぎて少し怖さも感じました。先生なりに悩んでいることがあったんでしょうね。美優の母親がちゃんと娘を対等に見る人で良かったです。
「偽物のセックス」「温室の友情」で登場した4人組の1人麻美の夫目線の話。これはあれですか?この旦那はただセックスがしたかったっていうだけなんすか?←不躾
なんというか、哀れに見えてしまったのは私だけでしょうか。隣りに住む女性が言ったあなたは異常という言葉が正論過ぎる。したいと思うなら奥さんのところへ行けばいいのに。そういう問題じゃないのかな。結果そうなってたけど。
「幸福な離婚」ミヤとイツキの関係がとても素敵に感じた。あと4カ月半で離婚するとは思えませんでした。このまま2人の関係が続いていけばいいのにと思わずにはいられませんでした。
「桃のプライド」4人組の1人環の物語。環の抗う気持ちは分かるけど、見ていて少し辛かったなぁ。自分の年齢に近い人たちだからテレビ業界なら露骨に年齢は言われるだろうし…。それでも環には味方もいたんですよね。
「描かれた若さ」壮大な復讐劇でしたね。ざまあ←
女性を若さや見た目でしか判断しない男の典型でしたね。読んでいて腹が立ちました。でも、同じようなことを考えている男性も多いんでしょうね。世の男性は若い人が好きだから。読んでいて、ざまあみろと思ったけどそれと同時に少し虚しくなりました。
千早さん流石です。
<文芸春秋 2018.6>H30.7.5読了
著者:千早 茜
文藝春秋(2018-06-11)
販売元:Amazon.co.jp
容姿、セックス、離婚、老い…。みんな本当は興味津々なのに、はっきりとは言葉にしないもの。女性の隠し事の正しい姿を描いた物語。
「温室の友情」「海辺の先生」「偽物のセックス」「幸福な離婚」「桃のプライド」「描かれた若さ」6篇収録の短編集。
それぞれ違う物語ではありますが、少しずつ人物がリンクしています。
「温室の友情」は学生時代からの友人4人が大人になってからの物語。学生時代は仲が良くて何でも話せた4人。でも大人になって少しずつ境遇が変わっていくと、関係性も変わってくる。遼子と恵奈の関係は悪くはない。それでも遼子がした行動は正しかったのかどうか…個人的にはその行動は悪くはなかったと思う。だって恵奈の恋愛は間違っていると思うから。相手も最低だし。それでも正しくはないですよね。包み隠さず何でもはなるというのが良いのかどうか。答えは分かりません。
「海辺の先生」先生は何者だったんでしょうね…。ちゃんと勉強を見てくれるいい人ではあったけど、良い人過ぎて少し怖さも感じました。先生なりに悩んでいることがあったんでしょうね。美優の母親がちゃんと娘を対等に見る人で良かったです。
「偽物のセックス」「温室の友情」で登場した4人組の1人麻美の夫目線の話。これはあれですか?この旦那はただセックスがしたかったっていうだけなんすか?←不躾
なんというか、哀れに見えてしまったのは私だけでしょうか。隣りに住む女性が言ったあなたは異常という言葉が正論過ぎる。したいと思うなら奥さんのところへ行けばいいのに。そういう問題じゃないのかな。結果そうなってたけど。
「幸福な離婚」ミヤとイツキの関係がとても素敵に感じた。あと4カ月半で離婚するとは思えませんでした。このまま2人の関係が続いていけばいいのにと思わずにはいられませんでした。
「桃のプライド」4人組の1人環の物語。環の抗う気持ちは分かるけど、見ていて少し辛かったなぁ。自分の年齢に近い人たちだからテレビ業界なら露骨に年齢は言われるだろうし…。それでも環には味方もいたんですよね。
「描かれた若さ」壮大な復讐劇でしたね。ざまあ←
女性を若さや見た目でしか判断しない男の典型でしたね。読んでいて腹が立ちました。でも、同じようなことを考えている男性も多いんでしょうね。世の男性は若い人が好きだから。読んでいて、ざまあみろと思ったけどそれと同時に少し虚しくなりました。
千早さん流石です。
<文芸春秋 2018.6>H30.7.5読了
やっぱり「描かれた若さ」には、ざまあ見ろって思いますよねぇ(笑)。
「偽物のセックス」に関して言うと、奥さんのところへ戻った男は、奥さんに受け入れられても受け入れられなくても、もう508号室の女の前には出られないでしょうね。そして、消沈して暮らせばいいんですよ。それがお似合いだと思います。
https://mina-r.at.webry.info/202006/article_3.html