この世の春 上
著者:宮部 みゆき
新潮社(2017-08-31)
販売元:Amazon.co.jp
この世の春 下
著者:宮部 みゆき
新潮社(2017-08-31)
販売元:Amazon.co.jp
それは亡者たちの声? それとも心の扉が軋む音? 正体不明の悪意が怪しい囁きと化して、かけがえのない人々を蝕み始めていた。目鼻を持たぬ仮面に怯え続ける青年は、恐怖の果てにひとりの少年をつくった。悪が幾重にも憑依した一族の救世主に、この少年はなりうるのか――。21世紀最強のサイコ&ミステリー、ここに降臨!
最近ずっと残業続きでくったりしているところに読むにはなかなか重厚な作品でした^^;読むのに時間がかかってしまいました。
とある理由により夫と離別して実家に戻ってきた各務多紀。多紀の元へ従弟の半十郎がやってきてとにかく一緒に来てくれと頼まれる。たどり着いたのは前藩主である北見重興が療養している五香苑だった。そこで館守の石野織部から「みたまくりを知っているか」と尋ねられる。多紀の母佐恵は「御霊繰」を受け継いだ村の出身だった。
なかなか内容が難解で理解するのが難しかったです。下巻の最後の方では伊東成孝が言っていた重興が出土村の村民の怨念に憑りつかれてるとか言っていた頃が懐かしいとすら思いました。
難解でしたけど、時代小説とサイコとミステリを融合させた作品を書かれた宮部さんはさすがだなと思いました。読む手が止まらなかったです。時間がかかりましたけど^^;
五香苑の人たちが本当にみんな魅力的でした。それぞれに誠意をもって一生懸命働いて生きている。勝ち気で周りをよく見ていて優しいおごう、幼い頃に大きなやけどを負いながらも懸命に仕事をこなすお鈴、白田先生を尊敬し真面目だけど2人にいつもからかわれる寒吉、真面目で優しく多紀を見守っている半十郎、館守の石野、医師の白田先生、そしてもちろん多紀。
3つの人格を持つ元藩主の重興も優しく良い人でした。
事件の真相に関しては本当にやり切れないですね。幼い子どもを利用したのが本当に許せない。何の罪もないのに。何も罪がないと言ったら重興もそうですよね。幼いころからどんな思いで生きてきたのだろうと思ったら悲しかったです。
最後は今まで苦しんだ分、これからはきっと明るい未来が待っていると思えるような形で良かったです。何となく予想はつきましたけど。
いろんな人の優しさが長きにわたって未解決だった事件を解決に導いたのかなと思いました。
<新潮社 2017.8>H30.1.21読了
著者:宮部 みゆき
新潮社(2017-08-31)
販売元:Amazon.co.jp
この世の春 下
著者:宮部 みゆき
新潮社(2017-08-31)
販売元:Amazon.co.jp
それは亡者たちの声? それとも心の扉が軋む音? 正体不明の悪意が怪しい囁きと化して、かけがえのない人々を蝕み始めていた。目鼻を持たぬ仮面に怯え続ける青年は、恐怖の果てにひとりの少年をつくった。悪が幾重にも憑依した一族の救世主に、この少年はなりうるのか――。21世紀最強のサイコ&ミステリー、ここに降臨!
最近ずっと残業続きでくったりしているところに読むにはなかなか重厚な作品でした^^;読むのに時間がかかってしまいました。
とある理由により夫と離別して実家に戻ってきた各務多紀。多紀の元へ従弟の半十郎がやってきてとにかく一緒に来てくれと頼まれる。たどり着いたのは前藩主である北見重興が療養している五香苑だった。そこで館守の石野織部から「みたまくりを知っているか」と尋ねられる。多紀の母佐恵は「御霊繰」を受け継いだ村の出身だった。
なかなか内容が難解で理解するのが難しかったです。下巻の最後の方では伊東成孝が言っていた重興が出土村の村民の怨念に憑りつかれてるとか言っていた頃が懐かしいとすら思いました。
難解でしたけど、時代小説とサイコとミステリを融合させた作品を書かれた宮部さんはさすがだなと思いました。読む手が止まらなかったです。時間がかかりましたけど^^;
五香苑の人たちが本当にみんな魅力的でした。それぞれに誠意をもって一生懸命働いて生きている。勝ち気で周りをよく見ていて優しいおごう、幼い頃に大きなやけどを負いながらも懸命に仕事をこなすお鈴、白田先生を尊敬し真面目だけど2人にいつもからかわれる寒吉、真面目で優しく多紀を見守っている半十郎、館守の石野、医師の白田先生、そしてもちろん多紀。
3つの人格を持つ元藩主の重興も優しく良い人でした。
事件の真相に関しては本当にやり切れないですね。幼い子どもを利用したのが本当に許せない。何の罪もないのに。何も罪がないと言ったら重興もそうですよね。幼いころからどんな思いで生きてきたのだろうと思ったら悲しかったです。
最後は今まで苦しんだ分、これからはきっと明るい未来が待っていると思えるような形で良かったです。何となく予想はつきましたけど。
いろんな人の優しさが長きにわたって未解決だった事件を解決に導いたのかなと思いました。
<新潮社 2017.8>H30.1.21読了