
著者:伊吹 有喜
ポプラ社(2017-09-21)
販売元:Amazon.co.jp
今のわたしは、あの頃なりたいと望んだ自分になれているのだろうか。
遠州峰生の名家・遠藤家の邸宅として親しまれた常夏荘。幼少期にこの屋敷に引き取られた耀子は、寂しい境遇にあっても、屋敷の大人たちや、自分を導いてくれる言葉、小さな友情に支えられて子ども時代を生き抜いてきた。
時が経ち、時代の流れの中で凋落した遠藤家。常夏荘はもはや見る影もなくなってしまったが、耀子はそのさびれた常夏荘の女主人となり―。
ベストセラー『なでし子物語』待望の続編。
『なでし子物語』の続編です。前作から18年後、1998年が舞台です。
耀子は遠藤家の長男龍治と結婚し、瀬里という10歳の娘と暮らしています。
前作を読んだのが5年前で、もうほとんど覚えていないのですが、この2人は多分結構歳が離れていると思うのですが、どうして結婚に至ったのか…そう言った経過は一切かかれていません。
1998年は不景気で遠藤林業も窮地に追い込まれていました。常夏荘も売りに出すという噂が立ちます。
常夏荘で照子の後を継ぎ「おあんさん」として管理している耀子ですが、自分も働きに出たいと思いスーパーでパートの仕事を始めます。
いやー…最初は読んでいて辛かったです。働き慣れていないのもあるけど男性職員の差別というかいじめというか、あからさまで嫌でしたね。そして自分勝手。
店長が変わったことでスーパーも大きく変わっていきましたね。
そしてまさかまさかの展開にびっくりでした。
洋子は将来大学を出て海外でバリバリ働くのを目標としていたようなので、働く素質があったんでしょうね。これからどうなっていくのか気になります。
来年更なる新刊が出るみたいですがそれは10年前にさかのぼってしまうそうなので未来のことは読めないんですね、残念。
でも、どうして龍治と結婚するに至ったのかは気になるので新刊がとても楽しみです。
<ポプラ社 2017.9>H29.12.5読了