君が夏を走らせる君が夏を走らせる
著者:瀬尾 まいこ
新潮社(2017-07-31)
販売元:Amazon.co.jp

小さな手。でたらめな歌。喜ぶ顔。増えていく言葉。まっしぐらに走ってくる姿。夏はまだ残っているというのに、それらをすべて手放さないといけないのだ。寂しい、悲しい。そういう言葉はピンとこないけど、体の、生活の、心の、ど真ん中にあったものを、するっと持っていかれるような心地。金髪ピアスの俺が1歳の女の子の面倒をみるなんて!?16歳の少年の思いがけない夏。青春小説の傑作が誕生!

今、根詰めて読んだら具合が悪くなるかもしれないので気を付けていたのに夢中になって読んで気づいてたら読み終えてました^^;
あぁ…良かった…可愛かった…素敵な作品でした。
主人公の大田君、金髪で悪い奴なのか…と思いましたけど、中学生の時に駅伝をしていたで「ん?」となり、読み進めていって「あの子かー!!」と感動。「あと少し、もう少し」に登場していた子が高校生になったんですね。
見た目は怖そうだし、高校生活も諦めている子ですが根は本当にいい子なんでしょうね。
半ば強引に頼まれた子供の世話をするバイト。
最初は戸惑っていたけどだんだん慣れていった大田君。
慣れてきたらちゃんと食べさせないととか、栄養が偏ると思って自分で色々レシピを考えるとか、おもちゃは何が喜んでくれるかとかそんなことを必死で考える人、なかなかいないですよ。
上原先生のとの再会も嬉しかったです。相変わらずの先生だったけど、先生の言葉には救われたことも多かったんじゃないかな。
先輩もとてもいい人でしたね。昔ワルだったとは思えませんでした。
無理なお願いを聞いてもらってそして後輩がしたことをちゃんと受け止めていて。
大田君ならきっとどこへ行っても大丈夫。上手くやって行けると思いました。
とても良かったです!