宮辻薬東宮宮辻薬東宮
著者:宮部 みゆき
講談社(2017-06-21)
販売元:Amazon.co.jp

ちょっぴり怖い、だからおもしろい。
これぞエンタメ!!
前代未聞の「ミステリー短編バトンつなぎ」
「宮辻薬東宮」(みやつじやくとうぐう)
宮部みゆきさんお書き下ろし短編を辻村深月さんが読み、短編を書き下ろす。その辻村さんの短編を薬丸岳さんが読み、書き下ろし……今をときめく超人気作家たちが2年の歳月をかけて“つないだ”ミステリーアンソロジー。

2年もかけてつながったミステリアンソロジーだったんですね。
トップバッターが宮部さん。
問題児だった同僚が仕事を辞め、ほっとしている2人がお酒を酌み交わすところから物語は始まります。後輩の伊藤は先輩に過去に起きた出来事について話し出します。宝くじが当たったことで建てることになった家。そこに住むようになってから不思議な現象に家族が悩まされることになります。その内容についても怖かったですがそのあとの話の方が怖かったです。ホラーですね…。
その後に話を引き継いだ辻村さんの話も怖かったですね。
共に小学校教師の2人。1人がある児童の母親の言動に頭を悩ませていたのだが、相手が不思議な言葉をかけて励まし、過去の母親との関わりについて話していきます。
次は薬丸さん。この作品はホラーでしたけど怖さはなかったです。悲しいというか切ないというか、でも良かったねって思ったり…。詐欺の男が警察に連行され、一緒にいた未成年の女性も保護します。女性の素性を聞こうと警察が話しかけるが黙秘。しかし、あることがきっかけで女性は自分の事を話し始めます。話の節々で伏線はあったんですよね。最後まで読んで納得しました。
特に印象的だったのはこの3作ですねー。
そして最後の作品と最初の作品も少し繋がっていて、そういう細かなリンクも楽しめました。著者さんのあとがきもそれぞれ面白かったです。
ぜひ記念写真を撮ってほしいですね^^

<講談社 2017.6>H29.9.9読了