マイ・ディア・ポリスマンマイ・ディア・ポリスマン
著者:小路幸也
祥伝社(2017-07-11)
販売元:Amazon.co.jp

奈々川市坂見町は東京にほど近い古い町並みが残る町。元捜査一課の刑事だった宇田巡は、理由あって“東楽観寺前交番”勤務を命じられて戻ってきたばかり。寺の副住職で、幼なじみの大村行成と話していると、セーラー服姿のかわいい女子高生・楢島あおいがおずおずと近づいてきた。マンガ家志望の彼女は警官を主人公にした作品を描くために、巡の写真を撮らせてほしいという。快くOKした巡だったが、彼女が去ったあと、交番前のベンチにさっきまでなかったはずの財布が。誰も近づいていないのに誰が、なぜ、どうやって?疑問に包まれたまま財布の持ち主を捜し始めた巡は、やがて意外な事実を知ることに…。

宇田に行成にあおいに杏菜。出てくる人たちはみんなイケメンだし美人さんだしほんわかした雰囲気なのに、内容は掏摸とかちょっと穏やかじゃない内容でしたね^^;
出てくる人たちが順番に語り手になるところとか、この本の前に読んでいた「東京カウガール」に何だか雰囲気が似ていて続けて読むと何だか不思議な感じでした。
財布が置かれた理由からその時に傍にいたあおいの事を調べて気づき始めるわけですけど、そこらへんがどうなる…?と思ったらさらっと終わって^^;さすが小路さんというかなんというか。どうなることかと思いましたけど小路さんの作品らしく根っからの悪人はいなくて、悪かった人が変わろうと努力しているのとか良いなと思いました。
それにしても、宇田が本庁勤務だったのに、そして優秀だったのにそこから駐在所勤務に変わった経緯とか、まだ書かれていなかったですよね?続編があるのかなと思わせる終わり方でした。

<祥伝社 2017.7>H29.9.2読了