
著者:J.K. Rowling
Pottermore from J.K. Rowling(2016-11-11)
販売元:Amazon.co.jp
8番目の物語。19年後。『ハリー・ポッターと死の秘宝』での戦いから19年が経ち、父親となったハリーが2人目の子どもをホグワーツ魔法学校へと送り出したその後の物語です。ハリー・ポッターとして生きるのはもちろんたいへんなことだったのですが、その後のハリーも決して楽ではありません。今やハリーは、夫として、また3人の子を持つ父親として、魔法省の激務に押しつぶされそうな日々をすごしています。ハリーがすでにけりをつけたはずの過去と取り組まなければならない一方、次男のアルバスは、望んでもいない“ハリー一家の伝説”という重圧と戦わなければなりません。過去と現実は不吉にからみあい、父も子も痛い真実を知ることになります。
シリーズ第8弾…って言って良いんでしょうか。番外編かな。
この作品は舞台化されたものの戯曲なんですよね。
ハリーポッターたちは40歳になっています。ハリーは相変わらずかな。凄い魔法使いのはずなのに凄さをあんまり感じない。いい意味で普通の人。でも、周りがそうさせてはくれないし、子どもたちにもそれは引き継がれる。大変ですよね、偉大な親の子供って。
だからアルバスが反抗してしまうのは分かります。もどかしさもありましたけど。
アルバスの唯一の友がスコーピウス、ドラコ・マルフォイの息子って言うのが皮肉なのか運命なのか。でも、2人の関係はとても良かったです。ここにローズが加わればハリーたちと同じ組み合わせになりますよね。
今回のテーマは過去。
ハリーポッターシリーズで登場した場面が登場します。それがいろんな展開を見せて、正直どうなってしまうんだろうと不安になり、以前読んだものが消えてしまったらどうしようと思いながら読んでいました。
過去が変わってしまって未来が変わってしまったりするのだけど、どんな境遇になってもロンとハーマイオニーはお互いに相手を意識していたりして、何だか可愛かったです。
過去に縛られ続けているハリーとアルバス。ハリーが言った言葉が印象的でした。
自分は自ら冒険をしようと思ったわけではない。巻き込まれたんだ。
一人で闘ったことはない。いつも仲間と一緒だった。
若干言葉に誤差はありますがこんな言葉を言っていました。たしかにそうですよね。
最初にアルバスがしようとしたことは安直で許されるものではありませんでした。
それでももしもの世界で、とある人が登場し、私はすごく嬉しかったです。
その人の行動、言葉がどれも素敵でした。当時はあんなに嫌っていたのに←
読みながら何だかなぁ…未来は書かなきゃいけなかったのかなぁ。どうなのかなぁ。と思っていた時もありましたが^^;
結果、読んでいて面白かったです。戯曲スタイルではありましたが、またハリー達にあえて嬉しかったです。
奇しくも今日はハリーポッターが最初に発売されて20周年の記念日だとか。
まあ日本で発売されたのはもっと後だとは思いますが、時の流れを感じますね。
良い時期に読めたと思います。
<静山社 2016.11>H29.6.26読了