
著者:森 絵都
文藝春秋(2017-03-21)
販売元:Amazon.co.jp
年を重ねるということは、おなじ相手に、何回も、出会いなおすということだ。出会い、別れ、再会、また別れ―。人は会うたびに知らない顔を見せ、立体的になる。人生の特別な瞬間を凝縮した、名手による珠玉の六編。
「出会いなおし」
かつて仕事仲間だった佐和田とナリキヨの話。
ナリキヨさんが久しぶりに会ってのあまりの風貌の変わり具合とかちょっと見てみたいかもと思いました^m^佐和田さんは若くしてイラストレーターとして成功して、でもそのせいかちゃんと勉強したいという葛藤も生まれて、勉強し直して良かったんですよね。ナリキヨさんとの関係も変わって良かった。
「カブとセロリの塩昆布サラダ」
買ったものが中身が違ったら嫌ですよねぇ…。でもそれだけじゃなくていろんなことが重なっていたんですね。藤木君がなかなか良い奴で何だかほっこりしました。内容はほっこりしちゃいけないんだけど。本当に、よく二切れ目まで食べてくれたな。最後の決意も良かったです。それにしてもカブテロにはビビりました^^;若干の恐怖すら感じた…。主婦のプライドが滲み出てました。
「ママ」
このタイトルのママの意味がちゃんと分かった時、微笑ましいというか哀しいというか…。ムーミンママに憧れたママは、いったい誰のママだったんだろう。それともママではなかったのかな…。それでも人を2人も救ったのだから素敵なママなんだろうなと思いました。私も辛くなった時、傍に来てくれないかな。
「むすびめ」
同窓会って、私ちゃんとしたのは今まで1度も無いんですけど、どんなもんなんでしょうね。別に逢いたい人もいないから催されても行かないかもなぁ←なんて元も子もないことを言ってみますけど^^;でも、飯田さんや奥山君は15年振りに顔を合わすことが出来て良かったですね。2人とも意外大賞でした^^
「テールライト」
この作品がよく分からなかったのですが…。一つ一つの物語は分かるんですけど…。繋がりが分からなかった。私が鈍いのか。
「青空」
妻を失った夫。そして子供。2人が妻の両親の元へ向かっている途中に九死に一生を得る。そこで見えてきたものとは。
一瞬って本当にすぐの事だけど凄く長く感じることもありますよね。この父子は特に長く感じたんだろうな。無事でよかった。やっぱり親子は一緒じゃないと駄目ですよ。
<文芸春秋 2017.3>H29.4.12読了