水の都 黄金の国水の都 黄金の国
著者:三木 笙子
講談社(2016-07-26)
販売元:Amazon.co.jp

海に浮かぶ街、ヴェネツィア。
この地で友を亡くし、同じ悲しみを知る君と出会った。
時は明治。日本語講師としてイタリアに赴任した誠次郎は、下宿先の料理店で働く美青年・ルカとともに、迷宮都市で起きる様々な怪事件にかかわることになって――?
水上都市で起きる難事件を、二人は“智慧”と“情”で解き明かす。
マルコ・ポーロのように東方で財を成した大富豪が、見初めた花売り娘を探す「黄金の国」
ゴンドラに乗った仮面姿の怪人が、金貨をばら撒くという「水の都の怪人」
“カサノヴァ”とあだ名された男が、魚雷の設計図を盗んで消える「錬金術師の夢」
“ガリレオの望遠鏡”を逆さにのぞいたせいで失踪した米国人を探す「新地動説」

三木さんの書かれる小説の世界観が大好きです。
少し昔でノスタルジックでちょっと耽美でそしてイケメン2人!!←
何だか書き方が下品ですみません^^;そんなお話じゃないのに。美しいお話なのに。
ということで新刊を楽しみにしていました。だったら買えよというお話ですが文庫になったらいつも買ってます←
今回の舞台はヴェネツィア。また素敵な場所ですね。行ったことはないですがラスベガスに行ったときに中がヴェネツィアなホテルに行った事ならあります^^;
亡き友の後を追うようにヴェネツィアにやってきた誠次郎。そこにはかつて亡き友清人を慕っていた人たちが集まっていた。
中でも下宿先の料理店で働くルカは誰よりも清人を慕い、尊敬していて、清人の死から抜け出せていないような気がしました。最初は期待外れだと思っていただろう誠次郎の事も少しずつ認めているような気もしました。
それでも、亡くなった人というのは美化されますからね…。仕方がないのかな。
勿論清人という人が素晴らしかったというのも読んでいてわかるのですが。
それでも、最後はルカが変われそうで良かったです。
エピローグも良かったです。答えは最初から出ていたんですね。

<講談社 2016.7>H28.11.9読了