希望荘
著者:宮部 みゆき
小学館(2016-06-20)
販売元:Amazon.co.jp
探偵・杉村三郎シリーズ、待望の第4弾!
その部屋には、絶望が住んでいた――。
宮部ファン待望の14か月ぶりの現代ミステリー。特に人気の「杉村三郎シリーズ」の第4弾です。
本作品は、前作『ペテロの葬列』で、妻の不倫が原因で離婚をし、義父が経営する今多コンツェルンの仕事をも失った杉村三郎の「その後」を描きます。
失意の杉村は私立探偵としていく決意をし、探偵事務所を開業。ある日、亡き父・武藤寛二が生前に残した「昔、人を殺した」という告白の真偽を調査してほしいという依頼が舞い込む。依頼人の相沢幸司によれば、父は母の不倫による離婚後、息子と再会するまで30年の空白があった。果たして、武藤は人殺しだったのか。35年前の殺人事件の関係者を調べていくと、昨年に起きた女性殺人事件を解決するカギが……!?(表題作「希望荘」)
表題作の他に、「聖域」「砂男」「二重身(ドッペルゲンガー)」の4編を収録。
このシリーズはいつも後味が悪くて前作なんて本当に怒りにまかせたような感想を書きまして^^;でも良かったね!解放されて!杉村さんガンバレ!なんて思っていたのですが。そんな中での第4弾です。探偵事務所を開業して、ある意味天職なのではないかなーなんて思うのですが。どの作品も、杉村さんの優しさとお人よしさが垣間見えるお話でした。
「聖域」おばちゃんの他愛もない話から杉村さんの初めての探偵としての依頼となりましたね。夜逃げのような形でアパートにやってきたおばあさんがある日突然いなくなり、亡くなったかと思ったら車いすに乗って出かけている姿を目撃した人がいるという。
杉村さんの探偵としての勘に驚かされました。いやはや凄い。この出来事も後味が悪いと言えば悪かったですね。おばあちゃんに罪はないのですが。
「希望荘」依頼者のお父さんの境遇が切なかったです。なにも悪くないのに勝手に惚れられて勝手に捨てられて。杉村さんと似たような感じでしたね。それでも独り身でも立派に生きてこられて、良い最期だったのではないかなと思いました。最後の懸念事項であっただろうこともちゃんと杉村さんが解決してくれて。本当に良かった。
「砂男」杉村さんが離婚してから探偵事務所を開業するまでの間のお話。杉村さんの境遇が最初は可哀相でしたけど、持ち前のお人よしさがちゃんと皆に伝わっていて、良かったなぁと思いました。家族の皆さんも優しくて温かかったです。姪っ子ちゃんが素敵。
「二重身(ドッペルゲンガー)」これは許せないですね。犯人が本当に許せない。でもきっと、ここまでの事件ではなくてももみ消しになった出来事や事件はあったんだろうなと思います。どうか皆さんが幸せになれます様に。そう思って読み終えました。
このシリーズで1番いい気分で読み終えることが出来たと思います。
<小学館 2016.6>H28.10.31読了
著者:宮部 みゆき
小学館(2016-06-20)
販売元:Amazon.co.jp
探偵・杉村三郎シリーズ、待望の第4弾!
その部屋には、絶望が住んでいた――。
宮部ファン待望の14か月ぶりの現代ミステリー。特に人気の「杉村三郎シリーズ」の第4弾です。
本作品は、前作『ペテロの葬列』で、妻の不倫が原因で離婚をし、義父が経営する今多コンツェルンの仕事をも失った杉村三郎の「その後」を描きます。
失意の杉村は私立探偵としていく決意をし、探偵事務所を開業。ある日、亡き父・武藤寛二が生前に残した「昔、人を殺した」という告白の真偽を調査してほしいという依頼が舞い込む。依頼人の相沢幸司によれば、父は母の不倫による離婚後、息子と再会するまで30年の空白があった。果たして、武藤は人殺しだったのか。35年前の殺人事件の関係者を調べていくと、昨年に起きた女性殺人事件を解決するカギが……!?(表題作「希望荘」)
表題作の他に、「聖域」「砂男」「二重身(ドッペルゲンガー)」の4編を収録。
このシリーズはいつも後味が悪くて前作なんて本当に怒りにまかせたような感想を書きまして^^;でも良かったね!解放されて!杉村さんガンバレ!なんて思っていたのですが。そんな中での第4弾です。探偵事務所を開業して、ある意味天職なのではないかなーなんて思うのですが。どの作品も、杉村さんの優しさとお人よしさが垣間見えるお話でした。
「聖域」おばちゃんの他愛もない話から杉村さんの初めての探偵としての依頼となりましたね。夜逃げのような形でアパートにやってきたおばあさんがある日突然いなくなり、亡くなったかと思ったら車いすに乗って出かけている姿を目撃した人がいるという。
杉村さんの探偵としての勘に驚かされました。いやはや凄い。この出来事も後味が悪いと言えば悪かったですね。おばあちゃんに罪はないのですが。
「希望荘」依頼者のお父さんの境遇が切なかったです。なにも悪くないのに勝手に惚れられて勝手に捨てられて。杉村さんと似たような感じでしたね。それでも独り身でも立派に生きてこられて、良い最期だったのではないかなと思いました。最後の懸念事項であっただろうこともちゃんと杉村さんが解決してくれて。本当に良かった。
「砂男」杉村さんが離婚してから探偵事務所を開業するまでの間のお話。杉村さんの境遇が最初は可哀相でしたけど、持ち前のお人よしさがちゃんと皆に伝わっていて、良かったなぁと思いました。家族の皆さんも優しくて温かかったです。姪っ子ちゃんが素敵。
「二重身(ドッペルゲンガー)」これは許せないですね。犯人が本当に許せない。でもきっと、ここまでの事件ではなくてももみ消しになった出来事や事件はあったんだろうなと思います。どうか皆さんが幸せになれます様に。そう思って読み終えました。
このシリーズで1番いい気分で読み終えることが出来たと思います。
<小学館 2016.6>H28.10.31読了
気になっていたので、その後のお話が読めたのは
とても嬉しかったです。
寂しい独身生活かと思いきや、持ち前のひとの良さで、
いろんな人から助けてもらっていて、杉村らしいなぁ
と嬉しくなりました。
このまま行けば、探偵としても独り立ち
して行けそうですよね。
桃子ちゃんとの関係も微笑ましかったです。