みかづきみかづき
著者:森 絵都
集英社(2016-09-05)
販売元:Amazon.co.jp

昭和36年。小学校用務員の大島吾郎は、勉強を教えていた児童の母親、赤坂千明に誘われ、ともに学習塾を立ち上げる。女手ひとつで娘を育てる千明と結婚し、家族になった吾郎。ベビーブームと経済成長を背景に、塾も順調に成長してゆくが、予期せぬ波瀾がふたりを襲い―。山あり谷あり涙あり。昭和~平成の塾業界を舞台に、三世代にわたって奮闘を続ける家族の感動巨編!

分厚い単行本でした。でも、面白くて先が気になって、読む手が止まりませんでした。
昭和36年から現代まで。語り手が次々と変わって時代も変わっていきます。
学習塾というものがテーマになっているのですが、塾っていうのはこんなに大変な歴史があったんですねぇ…知りませんでした。
私も一応小中と塾に行っていました。でも良い思い出はなかったな。個人でやっているところだったけどその先生に良い印象はなかった。ぶっちゃけその当時好きな人がいたから辞めなかった。それだけの理由。行きたい高校には行けたけど、正直その塾のお陰だとは思ってないです。私の塾の思い出は悪い思い出しかないけど…。
私も吾郎のような人に勉強を教わりたかったなぁ。
千明の猪突猛進型は正直ついていけないしハラハラさせられたけど、選んだ道は間違ってはいなかったのかなと思いました。合っているかはわかりませんが^^;
世代的には吾郎と千明の孫である「ぎりぎりゆとりじゃない」世代の私だけど、私の時にはもう塾は割と当たり前になっていたかなぁ。
それにしても塾にも歴史があるんですね。津田沼戦争なんて知りませんでした。丁寧に細かく取材されたんでしょうね。
またここの家族がすごい。娘も孫たちも個性的でしたねー。これは子育て大変だ←
面白かったです。

<集英社 2016.9>H28.10.17読了