夜に啼く鳥は
著者:千早 茜
KADOKAWA/角川書店(2016-09-02)
販売元:Amazon.co.jp
古来、傷みや成長を食べる「蟲(むし)」を体内に宿す不老不死の一族があった。その一族は地図にのらない里で、長い間、人目をはばかって暮らしていた。里の岬には、八百比丘尼とも言われる"シラ"という一族の祖を祀っていた。その末裔のなかでも強大な力を得た御先【みさき】は、どんな傷も病も治す能力を持ち、150年以上生きているとは思えぬ10代のままのような美しさで、ふたなりの身体を持ち、性別はもはや定かでない存在として畏れられてきた。今では、時の権力者の施術を生業として暮らしている御先だったが、付き人だった玄孫【やしゃご】の雅親【まさちか】をつき離し、一族の里を離れ、夜の店で働いていた傍系の四【よん】と行動をともにするようになり、ある"事件"に巻き込まれることになり……。主人公たちの過去と今が交錯し、時代を超えて現れる愛しい人……。不老不死の一族の末裔が現代の都会に紛れ込む――妖しくも美しく、そして哀しい現代奇譚。 泉鏡花文学賞受賞作家が挑む新境地。カバー挿画は、中村明日美子さんが担当。
こういう作風の作品久しぶりですね。現代の話なんだけど、どこか浮世離れしているようなそんな雰囲気。やっぱり好きです。
連作短編集になっているので少しずつ物語はつながっています。
始めはこの一族が生まれるきっかけとなったシラの物語。それ以降は現代そのシラの能力を受け継ぐ御先と、御先を取り巻く人々の物語です。御先のような能力を持つ者は重宝も去れるし命を狙われもするでしょうね。
見た目は20歳前後なのに喋り方は本当にお爺さんのようで^m^長い年月を生きてきたんだなということが伝わってきます。四と出会ったことは大きかったですよね。人形のようだった御先が少し人間らしくなったような気がしました。
雅親の狂気ともいえる愛情も少し分かる。
雲の上のような存在の人だけどだからこそ傍にいたいと思う気持ちが伝わってきました。それでも御先の距離は掴めない。でも最後に四が言ってくれましたよね。本当にその通りだと思いました。
御先の未来が少しでも明るくなります様に。生きたいと思える時がこれからもたくさん訪れます様に。
<角川書店 2016.9>H28.10.3読了
著者:千早 茜
KADOKAWA/角川書店(2016-09-02)
販売元:Amazon.co.jp
古来、傷みや成長を食べる「蟲(むし)」を体内に宿す不老不死の一族があった。その一族は地図にのらない里で、長い間、人目をはばかって暮らしていた。里の岬には、八百比丘尼とも言われる"シラ"という一族の祖を祀っていた。その末裔のなかでも強大な力を得た御先【みさき】は、どんな傷も病も治す能力を持ち、150年以上生きているとは思えぬ10代のままのような美しさで、ふたなりの身体を持ち、性別はもはや定かでない存在として畏れられてきた。今では、時の権力者の施術を生業として暮らしている御先だったが、付き人だった玄孫【やしゃご】の雅親【まさちか】をつき離し、一族の里を離れ、夜の店で働いていた傍系の四【よん】と行動をともにするようになり、ある"事件"に巻き込まれることになり……。主人公たちの過去と今が交錯し、時代を超えて現れる愛しい人……。不老不死の一族の末裔が現代の都会に紛れ込む――妖しくも美しく、そして哀しい現代奇譚。 泉鏡花文学賞受賞作家が挑む新境地。カバー挿画は、中村明日美子さんが担当。
こういう作風の作品久しぶりですね。現代の話なんだけど、どこか浮世離れしているようなそんな雰囲気。やっぱり好きです。
連作短編集になっているので少しずつ物語はつながっています。
始めはこの一族が生まれるきっかけとなったシラの物語。それ以降は現代そのシラの能力を受け継ぐ御先と、御先を取り巻く人々の物語です。御先のような能力を持つ者は重宝も去れるし命を狙われもするでしょうね。
見た目は20歳前後なのに喋り方は本当にお爺さんのようで^m^長い年月を生きてきたんだなということが伝わってきます。四と出会ったことは大きかったですよね。人形のようだった御先が少し人間らしくなったような気がしました。
雅親の狂気ともいえる愛情も少し分かる。
雲の上のような存在の人だけどだからこそ傍にいたいと思う気持ちが伝わってきました。それでも御先の距離は掴めない。でも最後に四が言ってくれましたよね。本当にその通りだと思いました。
御先の未来が少しでも明るくなります様に。生きたいと思える時がこれからもたくさん訪れます様に。
<角川書店 2016.9>H28.10.3読了
嬉しかったです。
ミサキが蟲を操る姿が幻想的で美しかった
ですね〜。
ヨンとの出会いがきっかけで、彼女が一族とのしがらみ
から解放されたのだとしたら、それで良かったのだと
思いますね。
年を取らない彼女は現世では生きづらい
でしょうが、ヨンが側にいれば大丈夫な気が
します。もっと二人の物語を読んでみたいですね。
こちらの記事が知らない間にTB不可設定になって
しまっていたみたいで、出来なくて申し訳
ありませんでした。
こちらから送ろうと思ったのですが、弾かれて
しまいました。重ねて申し訳ありません・・・(><)。