玉依姫玉依姫
著者:阿部 智里
文藝春秋(2016-07-21)
販売元:Amazon.co.jp

生贄伝説のある龍ヶ沼と、その隣にそびえる荒山。かつて、祖母が母を連れて飛び出したという山内村を訪ねた高校生の志帆は、村祭りの晩、恐ろしい儀式に巻き込まれる。人が立ち入ることを禁じられた山の領域で絶対絶命の志帆の前に現れた青年は、味方か敵か、人か烏か―

新刊だ!と思って読み始めたら冒頭が1995年と書かれていてあれ?と思いました。しかも登場人物は日本に住む女子高校生…あれ?
こんな展開になるとは思いませんでした。
それでもこの世界の構造を知るにあたっては必要な内容でしたよね。ちゃんと理解できたかな私^^;
雪哉たちが登場してくれるかなーと思っていたけど出てこなくて残念でした。
でも奈月彦は出てきましたね。今までのシリーズと雰囲気や立場が違っていたので違和感もありましたけど^^;
にしても「ますほ」が誰だか気づいてなくて。いや名前で気づけやって思いますよね^^;重篤になっている烏に泣き縋っているとか明留かなとか今更思いました。ホント自分鈍すぎる!!
それにしても志帆の境遇が可哀想すぎるんですけど…。
もしも伯父さんが現れなければ。もしも伯父さんの言うとおりに山内村へ行かなければ。
すべてはたらればなんですけど…。
でも、もしかしたら志帆はそういう運命だったのかなぁとも思ってしまったりして…。
でもでも、初めは帰りたい、助けてと言っていた志帆だけどいきなり変わりましたよね。
それは本当に彼女の意志だけだったのかなぁ。
それだけであんなに変わるかなぁ。
そして最後の志帆の選んだ生きる道。
確かに正しいとは言えない。それでも志帆たちが幸せだと思うなら…良いのかなぁ。
ちょっともやもやした感じで終わっちゃいました^^;
このシリーズも来年出る作品で一区切りつくみたいですね。
でも第一部完結って…!!一体何部まで続くのどこまで続くの!
楽しみです^^

<文芸春秋 2016.7>H28.9.30読了