現代詩人探偵 (ミステリ・フロンティア)現代詩人探偵 (ミステリ・フロンティア)
著者:紅玉 いづき
東京創元社(2016-03-12)
販売元:Amazon.co.jp

とある地方都市で、「将来的に、詩を書いて生きていきたい人」が参加条件のSNSコミュニティ、『現代詩人卵の会』のオフ会が開かれた。互いの詩の合評を行い、現代詩について存分に語り合った九人の参加者は、別れ際に約束を交わした。「詩を書いて生きる志をもって、それぞれが創作に励み、十年後に詩人として再会しよう」と。しかし約束の日、集まったのは五人。ほぼ半数が自殺などの不審死を遂げていた。なぜ彼らは死ななければならなかったのか。細々と創作を続けながらも、詩を書いて生きていくことに疑問を抱き始めていた僕は、彼らの死にまつわる事情を探り始めるが…。生きることと詩作の両立に悩む孤独な探偵が、創作に取り憑かれた人々の生きた軌跡を辿り、見た光景とは?気鋭の著者が描く初のミステリ長編。

紅玉さん初のミステリ。初なんですね〜意外でした。
ミステリ・フロンティアの本はあまりはずれがないですし楽しみにしてました^^
初のミステリということで雰囲気がちょっと違いました。とにかく終始暗くて…。
主人公の探偵くんがとにかく暗くて読むのが辛かったです。読むのに時間がかかるわけではないんですけど内容も暗いし主人公も暗いから読んでても気持ちが上がらなくて^^;
探偵くんのことを気にかけている棗に対しての言葉が結構辛辣で、心配してくれてるのにそんなこと言うの?と思ったり。
ただ、最後まで読むとその理由が分かって納得はしました。
全ての話の流れが繋がるんですよね。
ただ、10年前に会った詩人が半分亡くなっているということで実はとんでもない秘密があったんじゃないか…なんてミステリを想像して読むと拍子抜けはしちゃうんですけどね。それでも読んでよかったです。
紅玉さんにはいろんなジャンルの作品をこれからもたくさん書いてほしいなと思います。
そういえば、紅玉さんのツイッターをフォローさせていただいているのですが、最近お子さんが生まれたそうですねー。結婚されていることも知らなかったのでびっくりしました。
紅玉さんは同い年なので、はざま世代(有名人があんまりいない)と言われているこの年生まれの有名人にはぜひとも頑張っていただきたいと思っている今日この頃…。

<東京創元社 2016.3>H28.7.6読了