シャーロック・ホームズの不均衡 (講談社タイガ)シャーロック・ホームズの不均衡 (講談社タイガ)
著者:似鳥 鶏
講談社(2015-11-19)
販売元:Amazon.co.jp

妹を守るため、僕は探偵になった。
両親を殺人事件で亡くした天野直人・七海の兄妹は、養父なる人物に呼ばれ、長野山中のペンションを訪れた。待ち受けていたのは絞殺事件と、関係者全員にアリバイが成立する不可能状況!
推理の果てに真実を手にした二人に、諜報機関が迫る。名探偵の遺伝子群を持つ者は、その推理力・問題解決能力から、世界経済の鍵を握る存在として、国際的な争奪戦が行われていたのだ……!

東京遠征の際に読んだ本2冊目です。
こちらも面白くてあっという間に読んでしまいました。
殺人事件で両親を失った直人と七海。児童養護施設で生活をしていた2人が直人が高校3年生となり施設を出なければならなくなった。妹と離れ離れになるのか悩んでいた時に2人を引き取ってくれるという人物が現れた。しかしその人物を待っている時に殺人事件が起きる。
その事がきっかけで2人の運命は大きく変わります。
展開が早くてあっという間に読んでしまいました。
2人の運命が過酷で切なすぎます。
それでも妹は自分を必要としてくれる状況を受け入れ、兄を守ろうとしていて、本の中に出てくるように直人が七海を守ろうとしているよりももっと強く、七海は直人を守ろうとしていたのかなと思います。
最後の事件で直人の身に起きたこと、あれからもう一線を越えてしまって、もう逃げられなくなりましたね…。
幸村さんの存在が大きかったです。優しくてかっこいい。素敵な女性でした。
直人と七海の人生はこれからです。2人の未来がどうなるのか気になります。
続編も出てほしいなと思います。
それにしても講談社から出してるのに講談社を敵に回すような展開もあって面白かったです。出版元だから書けたんですかね^^

<講談社 2015.9>H28.5.5読了