
著者:似鳥 鶏
光文社(2016-01-19)
販売元:Amazon.co.jp
荷ほどき、付録組み、棚作り、ポップ描きにもちろんレジ。お客さまの目当ての本を探したら、返本作業に会計、バイトのシフト。万引き犯に目を光らせて、近刊のゲラを読んで、サイン会の手配をして…、書店員って、いったいいつ寝るの?力仕事でアイディア仕事で客商売。書店員は日夜てんてこ舞い。しかも、彼らは探偵という特殊業務まで楽しげにこなしてしまうのです。渇いた現代社会の知のオアシス、本屋さんにようこそ!
タイトルから惹かれました。「本屋さんのアンソロジー」で1作目を読んでいたのですが、こうやって短編集となって1冊になって、嬉しいです。
『7冊で海を越えられる』
こちらはその本屋さんのアンソロジーで既読でした。
内容も素敵ですよね。海外に行くことが決まった男性に対する彼女から送られてきた7冊の本。全くトリックには気付きませんでしたが^^;可愛らしいラストで良かったです。
彼女の正体にもびっくりでした。
『全てはエアコンのために』
本屋さんの中のエアコンが壊れたために男性が友人に盗まれたという本をどうやって持ち去ったのか推理することになる。
本屋さんならではのトリックでしたねぇ。
『通常業務探偵団』
蓮見喬のサイン会が行われ、無事に終了したが、その本のポスターにもサインを書いて飾っていたが何者かに落書きをされ、なぜかテディベアが吊るされていた。
怪しい人を目撃したがその時に落書きはまだなかったというところでどうやったんだろうと思いましたが、なるほどと思いました。
犯人の動機は本当に自分勝手としか言いようがないなぁ。
『本屋さんよ、永遠に』
青井の勤める本屋の業績が悪化し、更に雑誌に怪文書が挟まれる事件が何度もあり、店長は追い詰められているようなった。
途中からあれ?あれ?と思っていたのですが、そういう事だったんですね。またしても気づきませんでした^^;
本屋さんは本当に大変だなぁと思わされた回でした。あの万引きの親子は本当に酷い。でも、実際にこういう人たちいるんでしょうね。払えばいいんでしょ?みたいな。
平台に乗っている本の上にかばんを置く人の神経も私は分からないんですけど…
何だかとても悲しくなりました・・・
店長の行動は決して許されることじゃないですよね。追い詰められていたのかなとは思いますが・・・
青井や一ノ瀬さんの言葉が染み入りました。
そして同時に、胸が痛くもなりました。
私は本は買う派ではなく借りる派なので…
でも、好きな作家さんの作品は出来るだけ貢献したいなとも思っています。
<光文社 2016.1>H28.4.15読了
子どもに万引きさせて開き直る神経が理解出来ません。
この親にしてこの子あり、の典型でしたね。
この間、図書館で本を返した時、その本を
パートらしきおばちゃんが、回送行きの
ダンボールに投げ入れているのを見てしまったんです。
図書館に勤める人間が、本をそういう風に
扱ったことがショックだったし、ムカっと
しました。閉館間際だったからかもしれませんが
・・・そういう問題じゃないですよね(怒)。