みんなの少年探偵団2みんなの少年探偵団2
著者:有栖川 有栖
ポプラ社(2016-03-09)
販売元:Amazon.co.jp

江戸川乱歩生誕120年を記念して刊行され、テレビや新聞など様々な媒体にも紹介されて話題にもなったアンソロジー『みんなの少年探偵団』。
2015年は江戸川乱歩没後50年ということで、市場も盛り上がりを見せているが、その最後の締めくくりとしての『みんなの少年探偵団』第2弾企画。
第2弾も、子供時代に少年探偵団と怪人二十面相の息詰まる対決に胸を躍らせた過去を持つ作家陣が集結。
今作では、有栖川有栖、歌野晶午、大崎梢、坂木司、平山夢明という豪華5人が「少年探偵団」オマージュに挑む!

オマージュ第2弾です。相変わらず江戸川乱歩の作品は読んでいませんが^^;こちらは面白く読みました。では簡単に感想をば。
『未来人F』有栖川有栖
怪人二十面相を捕まえ、明智探偵は海外へ。しかし怪人二十面相は逃亡し、未来人Fと名乗る男が現れる。この未来人Fが怪人二十面相なのかと思ったら一筋縄ではいきませんでした。やられました〜。面白かった。
それにしてもこれから行われる1964年の東京オリンピックの事とか2020年の東京オリンピックの事が話されているのが面白かったです。登場人物たちが自分は物語の中の人かも…なんて展開は「ソフィーの世界」を思い出しました。
『五十年後の物語』歌野晶午
かつて子供の頃に同級生だった岡田の葬儀に出た元同級生たち。いけ好かない奴だと思っていた岡田と自分たちはどうして仲良くなったのか、昔話が始まる。
50年前が今みたいな感じでしたねぇ。この物語の主人公の推理が面白かったです。
『闇からの予告状』大崎梢
小雪の祖父が譲り受けた宝刀を怪人二十面相が狙っている。それを知った小雪は犯人と本物の宝刀を捜します。
小雪のおじいさんが小雪の事を「ここちゃん」と呼んでいた理由がなるほどと思いました。そして小雪が名推理を働かせ、ピンチになった時に現れた少年。いやー!久しぶり!!最近会えてないなと思っていたんですよ←
にしても、そんな設定だったかなぁ…。少年は母子家庭だったような気はするけどそんな話していたっけ?^^;思わずニヤリとしてしまいました。
『うつろう宝石』坂木司
小林少年が明智小五郎は耄碌したと少し嘆いていましたけど、そんなことは全くなかったですね。最後はスカッとしました。
『溶解人間』平山夢明
平山さんは初めて読んだのですが、読んで思い出しました。ホラー書いてた…最後はちょっとしんみりしてしまったけどひたすら気持ち悪かったです^^;うえ。

<ポプラ社 2016.3>H28.4.4読了