ちょっと今から仕事やめてくる (メディアワークス文庫)ちょっと今から仕事やめてくる (メディアワークス文庫)
著者:北川恵海
KADOKAWA/アスキー・メディアワークス(2015-02-25)
販売元:Amazon.co.jp

ブラック企業にこき使われて心身共に衰弱した隆は、無意識に線路に飛び込もうとしたところを「ヤマモト」と名乗る男に助けられた。
同級生を自称する彼に心を開き、何かと助けてもらう隆だが、本物の同級生は海外滞在中ということがわかる。
なぜ赤の他人をここまで気にかけてくれるのか? 気になった隆は、彼の名前で個人情報をネット検索するが、出てきたのは、三年前に激務で鬱になり自殺した男のニュースだった――
働く人ならみんな共感! スカっとできて最後は泣ける"すべての働く人たちに贈る、人生応援ストーリー"

新卒時代の気持ちをすごく思い出した作品でした。
仕事はその会社だけじゃないんだけど、でもすぐに辞めてしまったら次はないんじゃないか私なんか誰も雇ってくれないんじゃないかと思って辞められない気持ち、すごくよくわかりました。私も地下鉄のホームから飛び降りたら楽になるかなと何回思ったことか。
だから、隆はヤマモトに救われて本当によかったと思います。
ヤマモトの正体は何となく気づきましたけどそれでも読んでよかったです。
隆の演説だけはリアリティに欠けてましたけどこんなこと言えたらという願望を代弁してくれるような感じはありました。
隆と親御さんとの会話は読んでて涙が出てきて、私もかつて母に言われたことを思い出しました。
改めて色々考えさせられた作品でした。

<アスキー・メディアワークス 2015.2>H27.10.23読了

p179「大丈夫よ。人生なんてね、生きてさえいれば、案外なんとでもなるもんよ」