貸し本喫茶イストワール 書けない作家と臆病な司書 (集英社オレンジ文庫)貸し本喫茶イストワール 書けない作家と臆病な司書 (集英社オレンジ文庫)
著者:川添 枯美
集英社(2015-05-20)
販売元:Amazon.co.jp

作家デビューしたもののヒットが出ず、書くことすらできなくなった晃司は、祖父の紹介で喫茶店の住み込みアルバイトをすることに。喫茶イストワールは客のリクエストに応じて有名無名の作家たちが書き下ろした“同人誌”を貸し出す一風変わった喫茶店。そこで晃司は、司書をしている幼馴染みの文弥子と再会して…。傷ついた人々の心を癒す、世界でたった一つの物語。

集英社オレンジ文庫はヤングアダルト向けなんですね…
お話としては良かったけど、細部がツッコミどころ満載で^^;
文弥子の性格が最初と最後でずいぶんイメージが違ったり2人の呼び方が唐突にフレンドリーになってたり有輝と仲良くなる過程も何となくあれ?と思ったり。
・・・って、こうやって考えちゃうっていうところが多分年を取ったという事なんでしょうね・・・トオイメ。
司書というタイトルに惹かれて読んだのですが、実際にこんな喫茶店があったらもちろん働いてみたいなと思いました。魅力的すぎる…接客も好きだし…たくさん本が読めるし…。
一気読みだったけど途中話がブツブツ入っちゃうのがちょっとリズムが狂っちゃったかな。あれはきっとあの人の事ではないんだろうなと思って読んでいたので別人の事だと思うとなおさらブツッと切れてる感じがして。
なんて色々言っちゃいましたけど面白かったですよ。
とある文章で私泣きそうになりました。
それは追記に載せておきます。
続編が出たら読みたいです。

<集英社 2015.5>H27.9.2読了

p255
「苦しいことも、悲しいことも、たくさん。この世界、本には書いてないことだらけで、逃げ出したくなるようなことばかりです。
でも、逃げてください。
戦わなくていいです。つらいと思ったら、その時点であなたに勝ち目はありません。
勝たなくていいです。戦いに勝とうとすれば、あなたの持っている優しさが濁ります。
私は逃げ続けた。逃げ続けて、幸せになった。」