かなりや荘浪漫 廃園の鳥たち (集英社オレンジ文庫)かなりや荘浪漫 廃園の鳥たち (集英社オレンジ文庫)
著者:村山 早紀
集英社(2015-03-20)
販売元:Amazon.co.jp

雪のクリスマスイブ。母親が失踪し家を追い出された茜音は、天使のような少女の導きによって古い洋館アパート「かなりや荘」に招き入れられる。そこには心の片隅にさびしい廃園を抱えた人々と、道半ばにして亡くなった天才漫画家の幽霊・玲司がひっそりと暮らしていて…。古アパートを舞台に、歌を忘れたかなりや達が繰り広げる、優しく力強い回復と救済の物語。

とても可愛い素敵なお話でした。
主人公の茜音がもう痛々しいくらいにいい子で、最初は恵まれなさ過ぎて悲しかったですが。それでも自分で運が強いと言っていただけあって素敵な出会いがたくさんありましたねー。
ちらっと言っていましたけど、ここは風早の街。
都会過ぎず田舎過ぎず、人と人との距離がちょうどいい気がします。
私もここに住みたくなります。
このかなりや荘に住む人たちはどこか陰を持っている人たちでしたね。美月が特に痛々しかったですね。でも、その原因も解消されてよかった。
この物語はこれからも続いていくんですね。
確かに茜音の母親も、父親のことも気になりますし、玲司はこれからもずっと幽霊としてこのアパートにいるのかとかカーレンも謎と言えば謎だし。
続編も楽しみです。

<集英社 2015.3>H27.9.1読了