桜の下で待っている
著者:彩瀬 まる
実業之日本社(2015-03-12)
販売元:Amazon.co.jp
面倒だけれど愛おしい――「ふるさと」をめぐる5つの物語
桜前線が日本列島を北上する4月、新幹線で北へ向かう男女5人それぞれの行先で待つものは――。婚約者の実家を訪ねて郡山へ。亡くなった母の七回忌に出席するため仙台へ。
下級生を事故で亡くした小学4年生の女の子は新花巻へ。
実家との確執、地元への愛着、生をつなぐこと、喪うこと……
複雑にからまり揺れる想いと、ふるさとでの出会いをあざやかな筆致で描く「はじまり」の物語。
ふるさとから離れて暮らす方も、ふるさとなんて自分にはない、という方も、心のひだの奥底まで沁みこむような感動作。
彩瀬さんの小説は本当に心が温かくなる作品です。彩瀬さん自身が素敵な方なんだろうなと思います。今回の作品も桜の咲く季節に読みたいなと思ったのですが、こんな時期になっちゃいました^^;
そして舞台は徐々に北上して東北へ。それは彩瀬さん自身が、偶然東北へ旅行に行ったときに東日本大震災に遭い、たくさんの人と関わったこともきっとこの作品に反映されているのだろうなと思いました。
「モッコウバラのワンピース」智也がとってもいい子ですねー。彼女の心美への心配の仕方とか、おばあちゃんと家族との関係の心配の仕方とか、優しい子なんだなと思いました。おばあちゃんの生き方はとても素敵だし、その生き方を尊重した智也のお母さんも素敵だなと思いました。
「からたち香る」律子が放射線の事を詳しく話すくだりは地元の人にはあんまり言っちゃいけないんじゃないかなぁなんて思いましたけども。でも律子がちゃんと勉強して知ろうとしている姿が良かったんですかね。なんて。私も福島へ行きたいと言いつつ、まだ行ってないんだから何も言えませんが。由樹人も友人たちも素敵でした。
「菜の花の家」私も三人兄弟で私、弟、妹の順。私と弟は独身で妹は既婚。弟はそろそろ結婚の話が出てきそうな感じ。多分、うちの両親は孫の顔は見れるかな、なんて思っていますけど(でも他人事)ここまでキツイ性格の家族じゃないけどみんな結構頑固だから分かる部分はありました^^;
「ハクモクレンが砕けるとき」知里が出会った女の子は、どの人だったんだろうな。舞台が花巻で、知里たちが行った宮沢賢治にまつわる場所は観光で行ったのに、私はそんな見方をしなかったなぁと読んでいて思いました。トシが死んで悲しんでいるにも関わらず、賢治はちゃんと綺麗なものは綺麗だと思って見てる。本当に、目のいい人だったんだなぁと永訣の朝の一部を読んで改めて感じました。ちゃんと賢治の作品を読もう。
「桜の下で待っている」多分全部の作品に登場した販売員のお姉さんのお話。お姉さんの家族に考え方がとても好きでした。私にもそんな大切な人が、現れるかなぁ。
<実業之日本社 2015.3>H27.6.24読了
著者:彩瀬 まる
実業之日本社(2015-03-12)
販売元:Amazon.co.jp
面倒だけれど愛おしい――「ふるさと」をめぐる5つの物語
桜前線が日本列島を北上する4月、新幹線で北へ向かう男女5人それぞれの行先で待つものは――。婚約者の実家を訪ねて郡山へ。亡くなった母の七回忌に出席するため仙台へ。
下級生を事故で亡くした小学4年生の女の子は新花巻へ。
実家との確執、地元への愛着、生をつなぐこと、喪うこと……
複雑にからまり揺れる想いと、ふるさとでの出会いをあざやかな筆致で描く「はじまり」の物語。
ふるさとから離れて暮らす方も、ふるさとなんて自分にはない、という方も、心のひだの奥底まで沁みこむような感動作。
彩瀬さんの小説は本当に心が温かくなる作品です。彩瀬さん自身が素敵な方なんだろうなと思います。今回の作品も桜の咲く季節に読みたいなと思ったのですが、こんな時期になっちゃいました^^;
そして舞台は徐々に北上して東北へ。それは彩瀬さん自身が、偶然東北へ旅行に行ったときに東日本大震災に遭い、たくさんの人と関わったこともきっとこの作品に反映されているのだろうなと思いました。
「モッコウバラのワンピース」智也がとってもいい子ですねー。彼女の心美への心配の仕方とか、おばあちゃんと家族との関係の心配の仕方とか、優しい子なんだなと思いました。おばあちゃんの生き方はとても素敵だし、その生き方を尊重した智也のお母さんも素敵だなと思いました。
「からたち香る」律子が放射線の事を詳しく話すくだりは地元の人にはあんまり言っちゃいけないんじゃないかなぁなんて思いましたけども。でも律子がちゃんと勉強して知ろうとしている姿が良かったんですかね。なんて。私も福島へ行きたいと言いつつ、まだ行ってないんだから何も言えませんが。由樹人も友人たちも素敵でした。
「菜の花の家」私も三人兄弟で私、弟、妹の順。私と弟は独身で妹は既婚。弟はそろそろ結婚の話が出てきそうな感じ。多分、うちの両親は孫の顔は見れるかな、なんて思っていますけど(でも他人事)ここまでキツイ性格の家族じゃないけどみんな結構頑固だから分かる部分はありました^^;
「ハクモクレンが砕けるとき」知里が出会った女の子は、どの人だったんだろうな。舞台が花巻で、知里たちが行った宮沢賢治にまつわる場所は観光で行ったのに、私はそんな見方をしなかったなぁと読んでいて思いました。トシが死んで悲しんでいるにも関わらず、賢治はちゃんと綺麗なものは綺麗だと思って見てる。本当に、目のいい人だったんだなぁと永訣の朝の一部を読んで改めて感じました。ちゃんと賢治の作品を読もう。
「桜の下で待っている」多分全部の作品に登場した販売員のお姉さんのお話。お姉さんの家族に考え方がとても好きでした。私にもそんな大切な人が、現れるかなぁ。
<実業之日本社 2015.3>H27.6.24読了
お話自体もとても素敵なものばかりでしたね。
福島は私も親戚が住んでいるので、福島に
対する偏見には胸が痛んでいました。律子が
婚約者の家族に温かく受け入れられている
ところが嬉しかったです。そして、最後の彼女の
決断も。
最後の販売員さんのお話、ラストの姉弟○○○
のくだりで笑ってしまいました。
好き勝手言い合えるのが家族なんだな〜って
しみじみ思わされました。