シャーロック・ホームズの蒐集シャーロック・ホームズの蒐集
著者:北原 尚彦
東京創元社(2014-11-28)
販売元:Amazon.co.jp

かつて彼の推理に心弾ませたすべての人々へ―あの名探偵が、甦る。大英帝国を縦横無尽に駆け巡るシャーロック・ホームズと相棒ワトスン博士の“語られざる事件”を、世界有数のホームズ・ファンが愛と敬意を込めて作品化した、最高水準のパスティーシュ。最新の活躍譚六編を収録。

初読み作家さんです。タイトルに惹かれて読みました。
シャーロック・ホームズや著者のコナン・ドイルという名前は私は名探偵コナンから入りました^^;コナン読み始めたのが小学生の時だったのでそこが始まりです。
最近コナン・ドイルの特集もテレビで見たのでタイムリーでした。
原作は1冊も読んだことがないのですが、いやー面白かったです。
ホームズという人物に関しても、また事件の内容についても、です。
北原さんがホームズを愛しているのが伝わってきます。
初読み作家さんではありますが北原さんはよくテレビで拝見しています。すずらん本屋堂で解説で出たり古本散歩というコーナーでもよく登場します。
そして喜国さんの本棚探偵でも登場しましたね…あの本で埋め尽くされた部屋…ある意味ホラーでした…。
「遅刻しがちな荷馬車の事件」定期的に荷馬車が納品に遅れるということに疑問を感じたホームズが荷馬車を操作する人物について調べていき事件へと発展していきます。まさかの事件の展開に驚きました。
「結ばれた黄色いスカーフの事件」かつて自分が殺した家族からの報復。犯人やその犯人の背景にある物語が壮大で面白かったです。
「ノーフォークの人狼卿の事件」人が狼になるなんてこの世界ではどう表現されるのだろうと思ったら見事でした。カラクリが分かると面白いですね。
「詮索好きな老婦人の事件」寝たきりのおばあさんに向かいの建物のある部屋を見ているようにと頼んだホームズ。首つり事件のあった部屋に入居した男性についてはなるほどと思いました。煙突掃除の話が出てきて全然関係ないですけど「スパッタ・カミーノ!」というセリフを思い出しました。
「憂慮する令嬢の事件」お祖父ちゃんが謎の脅迫を受けていることを知りホームズに依頼した孫。しっかりしたお孫ちゃんでした。事件そのものに関しては周りが先走り過ぎたのかなー
「曲馬団の醜聞の事件」サーカス団のお話。こちらもカラクリが面白かった。

〈東京創元社 2014.11〉H27.2.9読了