きみのために棘を生やすのきみのために棘を生やすの
著者:窪美澄
河出書房新社(2014-06-12)
販売元:Amazon.co.jp

あのひとがほしい――。彩瀬まる、窪美澄、千早茜、花房観音、宮木あや子が、「略奪愛」をテーマに紡いだ書き下ろし恋愛官能小説集。

昨日読み終えた本と言い今回の作品と言い、何かこういう作品が続いてしまいましたな。今度は略奪愛ですか、官能小説集ですか^^;
こちらも好きな作家さんが3人もいらっしゃったので(2人は未読)予約したのですが。
テーマ略奪愛って…
「朧月夜のスーヴェニア」この作品1番好きかも。呆けたフリをしているおばあさんの戦時中の燃え上がるような恋の話。切ない恋愛と、それからの結婚生活が悲しかったけどその恋愛を支えに生きていけるって凄いなと思いました。
「夏のうらはら」同じ境遇の中学生時代を過ごした男女。でも正反対に生きていった2人。大嫌いは大好きの裏返し…とまでは行かないけど生きる支えの一つだったのかもしれないですね。不倫してた女性の方が初めは嫌いだったけど最後の発言に印象が少し変わりました。
「かわいいごっこ」主人公の女性の気持ち、分かるなー。後半の方の気持ちの方。上手く言えないけど共感できる。自分を作ってるつもりがなくても作っていたり、ごっこ遊びのように感じたり。恋愛って何なんでしょうね←
「それからのこと」この女性小悪魔ですね。っていうか魔性ですね。こうやってうまく懐に入っていくんでしょうね。人望はなさそう。
「蛇瓜とルチル」途中までは良かったんですけど、まあそういうことになるだろうなとは思いましたけど、いい年した女性が15歳の子をそんな風にしてしまうのはどうかと思いますよ…。愛がある恋愛なら良い場合もあると思いますけどそれとも違うからなー。

〈河出書房新社 2014.6〉H26.9.25読了