黄金の烏黄金の烏
著者:阿部 智里
文藝春秋(2014-07-23)
販売元:Amazon.co.jp

八咫烏の一族が支配する世界山内で、仙人蓋と呼ばれる危険な薬の被害が報告された。その行方を追って旅に出た、日嗣の御子たる若宮と郷長のぼんくら次男雪哉が、最北の地で発見したのは、何と村人達を襲い、喰らい尽くした大猿だった。生存者は小梅と名乗る少女がひとりだけ―。一体、この世界で何が起こっているというのだろう?

シリーズ第3弾ですね。前回のことちょっと忘れかけていたんですけど、読んでいるうちに思い出してきました。そうだそうだ、若宮と雪哉の関係はこんな感じでしたね。
再び雪哉が若宮に仕えることになります。
前作の終わり方に納得がいっていなかった私としては雪哉復活!と嬉しくなりました。郷土愛は素晴らしいんですけど、雪哉の能力がもったいないと思っていて。今回も活躍していましたね。
事件の顛末はちょっと悲しかったですけど雪哉の活躍!素晴らしかったです。
そして最後に雪哉が決めた自分の道。
若宮と雪哉がお互いをちゃんとさらけ出してさらに信頼感が増したんじゃないかなと思う。良かった良かった。
そして今回は浜木綿と真赭の薄が登場して嬉しかったです。お二人は相変わらず気品があり美しいです。そして浜木綿と真赭の薄の信頼、若宮と浜木綿の信頼。たくさんの人たちが信頼し合っていることが分かります。若宮は敵が多い分味方の絆が強い気がします。
最後はハラハラしましたけど、何とかなって良かったです。雪哉もものすごく鈍感でしたけど^m^手遅れにならなくて良かった。
そして最後に決めた雪哉の道。素晴らしいです。雪哉ならきっと素晴らしい若宮の右腕になると思います。
まだまだ続きそうな感じ。ようやく今までの作品が全て繋がったので、もっとこの世界観を楽しみたいと思います。

〈文芸春秋 2014.7〉H26.8.29読了