星よりひそかに星よりひそかに
著者:柴崎 友香
幻冬舎(2014-04-10)
販売元:Amazon.co.jp

彼の部屋でラブレターを見つけた女、好きな人だけに振り向いてもらえないOL、まだ恋を知らない女子高生、数カ月で離婚したバーテンダー、恋人に会えない人気モデル、元彼の妻のブログを見るのが止められない二児の母……。みんな"恋"に戸惑っている。
『きょうのできごと』から14年。恋とか愛とかよくわからなくなった"私たち"に、柴崎友香が贈る、等身大の恋の物語。

柴崎さんの作品は久しぶりでした。
短編集も久しぶりかも。微妙に繋がっているような、繋がっていないような。でもその小さなつながりが良かったりして。
あらすじを読んで改めて思ったけど、そうか、今回のテーマは恋の戸惑いだったのか←
どのお話も面白かったけど、私は女子高生のごんさんの話が好きだったかも。恋を知らない女子高生ごんさんの考えが面白かったし、私はきっと学生時代ごんさんのような考えを持っていたと思う。真面目に頑張るけど、さあみんな頑張ろうよ!ってやたらと張り切って主人公になろうとしてる人を見ると冷静な目になるとか^^;
ごんさんは恋を知らない。知ろうとしていない。でもそれはひとそれぞれだから、ごんさんのような気持ちで生活していたってもちろんいいと思う。
私もこの年でなんだけど、恋って分からない。かっこいいな素敵だなと思う人が生活していく中でないわけではないけど、そこから踏み込もうとはしない。まだ自分のことだけでいっぱいいっぱいで、自分のことしか考えられないから。
あ、先に言っておきますけど私がとある事務所のアイドルが好きだからってリアルでもメンクイなわけじゃありませんからね。勝手にメンクイだって思われている節があるので念のため←
出てくる女性たちがまさに等身大で、恋愛に向き合ったり悩んだり突き進んだり、そういう感情をたくさん読めて良かったかなと思います。
私も今はこんな感じだけどこれからまだ人生は続くわけだしどうなるかわからないから、時の流れにそのまま身を投じて、ゆらゆらと生きていけたらいいなと思います。
私もこの主人公たちのように恋について悩む時が来るのかな。
来るのかななんて悠長なことを言ってる場合じゃない年齢になってますけどね。まあ、そこはもう焦りませんけども。

〈幻冬舎 2014.4〉H26.5.2読了