思い出のとき修理します 2 明日を動かす歯車 (集英社文庫)思い出のとき修理します 2 明日を動かす歯車 (集英社文庫)
著者:谷 瑞恵
集英社(2013-09-20)
販売元:Amazon.co.jp

寂れた商店街の片隅に、「思い出」を修理してくれる時計屋さんがある──。時計師・秀司のもとには、傷を抱いた人たちが今日も訪れる。優しく温かい、癒やしの物語、第2弾!
「きみのために鐘は鳴る」飯田時計店に若い女性がやってきた。太一が見かけたというその女性に明里は思い当たる人がいた。それは10歳年下の妹。明里と妹香奈は半分しか血が繋がっていない。一方香奈は喫茶店で一人の女性に出会う。似た境遇だった女性は香奈に時計の預かり所を託す。
「赤いベリーの約束」商店街にある宝果堂の奥さんである葉子さんが家出したのだという。夫の保と耀子には共通の友人がいた。若本光一という友人との過去が2人を縛り付けていた。
「夢の化石」明里の高校時代の先輩弘樹が秀司に石の時計を渡し、それを直してほしいと依頼をしてきた。どう見ても直せるはずのないものだが秀司は引き受ける。
「未来を開く鍵」飯田時計店に女性が現れた。以前鍵を渡していたのだが事故に遭い、その内容をすっかり忘れてしまったのだという。

シリーズ第2弾です。
恋人同士になりたての秀司と明里が可愛かったです。いい年して中学生みたいな恋愛^m^でもその恋愛がとてもうらやましかったです。
手を握ってドキッとしたり、ぎゅっと抱きしめ合って嬉しいとか、心地いいとか感じたり。
秀司はとても優しいけど、いつも笑顔だから本心は見えにくいなと思ってました。
でも、明里の先輩が登場した時に妬いてるんだよって言ったり、甘えた姿が見たいと言ったり、正直に言ってくれるのが良いなーと思いました。
今回の4編はどれも素敵なお話でしたが、あまりにも偶然過ぎるなーと思ったり、私でさえも展開が読めてしまったり。そういうお話もありましたが、それでも心が温かく幸せな気持ちになれる作品でした。
秀司と明里の恋愛模様が本当にゆっくりなのでやきもきしますが、展開の発展に期待しつつ第3弾も楽しみです。

〈集英社 2013.9〉H25.12.21読了