やなせたかしさんが亡くなられたと知りました。
ご高齢ですし、たくさんご病気もされていましたし、でも、ずっとお元気だったからそんな日が来るなんて想像もしていませんでした。
私はアンパンマンを見て育ちました。本ではなく、アニメです。絵本の存在を知ったのはずっと後、大人になってからだったと思います。
小さい頃は、すぐに顔は濡れるし顔の一部をあげるし、だからすぐにばいきんまんにやられそうになるし、強くないヒーローだと思ってました。可愛くないですね^^;
でも、やなせさんの書籍を拝見してその意味が分かりました。
顔が濡れても顔が欠けても弱くなる。でも、弱くなることがわかっているけど身を呈して困っている人を守らずにはいられない。
やなせさんは戦地へ赴いたことのある人、そして自分は出来が悪いとコンプレックスの塊で、京大に合格し、頭がよくて将来の有望株である弟が戦死した。自分は生き残った。自分は何のために生まれてきたのか。著書に書かれていました。
家族を失い、自分も戦争を経験し、やなせさんは戦争は全く意味のないこと、してはいけないことなのだと訴えています。そして、困っている人がいれば敵も味方も関係なく助ける。その想いをみんなが持っていれば戦争はなくなる。それをアンパンマンを通して伝えてくれていたのだと今は思います。
やなせさんの紡いだ言葉に私は何度も助けられました。支えられました。
何度か書いていますが、アンパンマンのマーチが私は大好きです。落ち込んでいるときに聞くと涙が止まらなくなります。「何のために生まれて、何をして生きるのか」私はずっと考え続けています。そして答えはまだ見つかっていません。簡単に見つかるとは思っていないですけど、でもいつか、その答えを見つけられる時が来ればいいなと思います。
まだ模索中です。暗中模索です。先なんか見えません。
辛くて怖くて悲しくて、今この瞬間から逃げ出したいと思うけど、この言葉を胸に抱いて、もがきながら答えを見つけていきたいと思いました。
その先に幸せな未来があったらいいな。
今年、やなせさんの展示を観に行きました。ブログにも書きました。
やなせさんの来歴や作品に懸ける強い強い想いを私は見て、読んで、涙しました。
その志を私は絶対に忘れません。
やなせさんが思い描いていた未来が、いつの日か訪れます様に。
ご冥福をお祈りいたします。