
著者:三浦 しをん
集英社(2013-08-26)
販売元:Amazon.co.jp
簪職人の源二郎と元銀行員の国政は、ふたり合わせて146歳の幼なじみ。弟子の徹平と賑やかな生活をおくる源二郎と、男やもめの国政を中心にまき起こる、人情味豊かで心温まる事件の数々。
下町を舞台に繰り広げられる人情物語。三浦しをん、新境地!
しをんさんの新刊です。主人公はおじいさん。って言ったら失礼か。
おじいさんと言ったら「三匹のおっさん」を思い出すけど、同じ人が書いているわけじゃないからおじいさん像が全然違う。こちらに出てくるおじいさん2人は本当に正反対。
政が言っていたけど、幼馴染じゃなかったら仲良くならないだろうなと思うくらい2人は性格も境遇も正反対。
政はずっとひたすら源をうらやましそうにしてしょっちゅう妬んでいたけど、源は源で政を羨ましいと思っていた部分があるんじゃないかなと読んでいて思いました。
やっぱり奥さんが離れているとはいえ元気でいるとか。
源と花枝の出会いがドラマチックで素敵でした。こんな出会いは絶対ないだろうけど、きっと幸せだろうなと思う。
政も独居老人に変わりはないけど、源や徹平達のお蔭で状況が少し変わって良かったです。少ししか変わらないよね、だってもうおじいさんだもの。性格なんて簡単に変わらないよ。
しをんさんが男性ばかりを書かれるといらぬ想像をしてしまうのだけど。
そういえば、しをんさんはすんごい年取った男性と若い男性っていう組み合わせが好きだって言っていたような…なんでもないです。
〈集英社 2013.8〉H25.9.26読了
確かに、男二人が出て来るしをんさん作品っていうと、
変な想像しちゃいがちですけど・・・さすがに
70超えたおじいちゃんでは(爆)。
でも、若かりし頃の二人だったら・・・っておい(笑)。
私も、源二郎の方も国政のことが羨ましい部分は
多いと思いますね。銀行に勤めて収入も高かった
でしょうし。奥さんも子供もいますものね。
正反対の二人なのに、良いコンビでしたね。
楽しい作品でした^^